【動画】2023年九州工業大学 グローバルリーダー教育
2023年5月17日
2023九州工業大学の学部生に向けて、弊社代表がグローバルリーダー教育 「21世紀を生き抜く提案」~好きなことを徹底して追及する~と題して90分講演をしています。
チャプター
0:00:00 オープニング
0:01:41 講 演
今何を考えていますか?
0:12:10 生まれてからの変化は?
0:13:30 Uber
0:20:13 タクシー
0:24:20 中国、スマホ
0:30:30 今やってみるか!
0:33:50 魚の絵(同じ、異る)
0:40:15 やりたいこと、今から!(情報、経験)
0:45:00 同じと考える、違うと考える
0:50:30 好奇心、自分の考えの言語化、行動と検証
1:07:26 質疑応答
質問1:相手に関係なく収集?→ 若い時は、、
1:11:56
質問2:何がよいかな?本とか →「坂の上の〇〇」 、、、
1:19:21
質問3:結果と過程はどっちが大事?
1:25:15
質問4:成長の源泉は?→ 掛け合わせ 好きなことを徹底追及!
1:40:11 エンデイング
第16回めいせんnet 学生に向けた講演
チャプター
0:00:00 オープニング(番宣)
0:02:45 自己紹介
0:05:35 今後やりたいこと!
0:06:36 著書
0:06:55 アジェンダ
1.学生・社会人前半
2.昔 vs 今
3.好きなことに没頭
4.技術に、、、
0:07:49 1.学生・社会人前半
0:09:42 (悲劇のはじまり、、、何のために大学に、、、~)
0:31:11 2.昔 vs 今
0:42:26 3.好きなことに没頭(異分野のテクノロジー!)
0:48:51 4.明専会の活用
0:55:50 質疑応答
1:20:20 エンディング
1:20:42 次回お知らせ 5月13日(金)20時「地層処分とは」第二弾 専門家に聞く!
新規事業の旅48 Z世代の高級品
2023年5月12日
消費の二極化が進んでいる。中途半端な価格帯、安くもなく高くも無い商品(製品・サービス)は、消費者から嫌われ低迷。そして元祖低価格商品やコスパ重視の商品はかつてない賑わいを見せ成長している。一方で、元来高級のポジションにあった商品は、以前よりもまして顧客からの支持を得ている。その様な商品は、常に満室、満員、予約待ち、長い行列が出来ている。
そんな中、なんちゃって高級品を演出する商品がまちなかに溢れていることに気がつく。コロナ中盤頃、多くの企業はが値上した。そして、どさくさに紛れて、一部の店舗や個人は高級感を演出するふりをした商品を世に出し始めている。特徴として面白いのは、商品の機能的な優位性は残念ながらすこぶる低く、価格相応の味やサービスや体験は無いのだ。
しかし、SNSにあげると何故かバズる。そして、狭い店舗、要領の悪い接客、盛りやパッケージはイケているが、中身が伴なわず、サービスにも心がない。でも不思議なことに賑わっている。演出は良いが、中身がハリボテの映画のセットのように、写真写りは非常に良い商品。パン、ケーキ、シナモンロール、ドーナッツ、パフェ、オムライス。。。
Z世代が好きそうな何かがあり、とにかく映える。SNSで突然バズり、店舗に行列ができはじめる。並んでいる方々の層は様々だが皆スマフォ片手に何時間も辛抱強く待ち、商品を購入してSNSにアップして満足して帰路につくのだ。一方で舞台裏を除くと、ここはおじさんおばさんの闇が見える。並ぶ専門のバイトがあり、開店してしばらく行列を演出するのだ。そして、複数のアカウントを駆使しながら、対象の店舗のコメントをしながら行列の印象をイケてる感じに演出する。並んでいる方もうすうすは気がついているのか、行列に並ばないことを負けと思っているのか、その店舗を愛してやまないのか。考えるのは自由で、並ぶのも自由。そして、同様の手口をコピペして、瞬間風速的に利潤を追求している業者も目立つ。
おじさん、おばさんからするとありえない。が、Z世代はそれが良いのだ。そこに行くことが目的、そこでタグ付して写真をアップすることが目的、ならぶのも体験かもしれない。味や材料なんかどうでも良いのだ。オンラインに登場した瞬間からリアルの現実は払拭される。飲食系では、添加物満載、作りがとにかく雑、サービスなんて期待できない。それでも、SNS上のコメントのやり取りは、めちゃくちゃ丁寧で、なんとなく良い店のようにバーチャル上では感じてしまうから不思議なのだ。
リアル店舗は、オンライン上での脇役かもしれない。彩りをするためのツールで、さしみのツマみたいなもので、主戦場はオンライン。Z世代はリアル店舗にならび、オンラインを華やかにするために数時間並ぶことを何とも思わない。それは並んでいる間もスマフォ片手にだれかとチャットをしてSNSサーフィンしているからだ。
果たして、この消費は続くのだろうか。舌が肥え、様々な人間味ある体験をし、本質が見えるようになれば、砂上の楼閣であることに気がつく。が、その様なリアルな経験は当面、あるいは将来的にもあり得ないかもしれない。とすれば、その様なマーケティングのあり方を理解して、そこを攻めまくることでZ世代に対しての攻略が見えるかもしれない。ただ、その企業が新にパーパスやミッションを追求しているのであれば実行不可能だろう。ってことは、中小企業や若手起業家がノウハウを蓄積して、そのうち、味やサービスや素材を正していくバージョンも出てくるかもしれない。いずれにせよ、今は発展途上。なんでもありのマーケット創造。従来とは異なる概念、手法、魅力なのがZ世代なのだ。面白い。
(過去の記事)
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実践「ジョブ理論」
「M&A実務のプロセスとポイント<第2版>」
「ドラッカーが教える問題解決のセオリー」
“睡眠”と企業の利益
2023年5月11日
安藤(公認心理師)です。
今回は、「“睡眠”と企業の利益」です。
ゴールデンウイークは、いかがお過ごしでしょうか。
日頃、睡眠不足の方も、十分な睡眠がとれていますでしょうか。
さて、今回は、以前も少しお書きしていますが、「睡眠と企業の利益」についてです。
2022年7月11日(月)に睡眠シンポジウム2022を開催されました。
パネリストとして、労働経済学の慶應義塾大学商学部の山本勲教授、楽天グループ共同創業メンバーでありCWO(Chief Well Being Officer)の小林正忠様、銚子丸の石田満社長等が登壇されました。
ログミーBizでは、「企業単位で見る、日本人の平均睡眠時間は「6.3時間」と低水準。1万人調査でわかった「睡眠」と「企業の利益率」の相関性」について記しています。
今回は、慶應義塾大学商学部の山本勲教授が、日本経済新聞社のスマートワーク研究プロジェクトのデータを元に、「睡眠と働き方の関係、睡眠と企業業績との関係」を検証している日経スマートワーク研究会の内容について、ご紹介します。
研究会では、働き方改革を通じて生産性を高めて、持続的に成長する先進企業を表彰するものになっています。スマートワーク調査では、企業によって従業員の睡眠の状態はかなり違うということがわかってきたそうです。そして、(睡眠が)パフォーマンスとどういう関係があるのかを調べられています。
その結果、睡眠時間が長いほど利益率が高くなる傾向が見て取れます。参照:詳しいデータは、こちらをご覧くださいませ。https://logmi.jp/business/articles/327046
詳細の一部を引用します。
『メンタルヘルス指標が良くなると、企業業績が良くなるそれから、企業を5つに分類したもので見てみると、特に上位20パーセントの企業でより顕著に、利益率が睡眠時間によって高まるという傾向が見えています。それから、睡眠の質に関しても似たような傾向が見えています。こうした睡眠とパフォーマンスの関係ですが、健康という意味では、「メンタルヘルス指標が良くなると企業業績が良くなる」「健康経営を企業が実施すると数年後に業績が良くなる」ということを示しておりまして、それらと非常に整合的な結果になるのではないかなと思います。柔軟な働き方で在宅勤務が増えると睡眠の時間が長くなったり、質が良くなるという結果が見えて来ています。
さらに似た研究として、経済産業研究所で「健康経営度調査」という、健康経営銘柄を選定するための基礎調査のデータを用いて、健康経営関連の施策と健康アウトカム、それから業績との関係性を検証しています。そこで似たようなことがわかっていまして、「健康経営を実施すると業績が良くなる」と。その中でも、 経営理念に関する施策を充実させると業績が良くなる。』
と述べています。
生産性向上、ワークエンゲージメント、Well-Being、メンタル不調や疾病予防などを実現するために”睡眠が関係している!と企業側も睡眠への取組を初めているようです。
今どきのOJTはテレワークが定着
2023年5月10日
高橋です。
私がコンサルティングをしている『営業プロセス研修』のエッセンスを、毎回お伝えしています。
今回のテーマは「今どきのOJTはテレワークが定着」です。新年度で新入社員を迎えられた方が多いと思います。新人育成の実践的な手段としては、昔も今もOJTが変わらないと思います。昨今のコロナ禍オンラインで仕事をすることは定着しましたが、最近はOJTもオンラインという企業も増えています。今回はオンラインでOJTをする時のポイントをまとめました。
まず今更ながらの説明ですが、OJT(On the Job Training)とは、新人が上司・先輩と一緒に実際に現場で仕事をしながら、フィードバックや指導を受け仕事を覚える育成手法です。実務能力を短期間で習得することができるメリットがあります。
今年の新入社員の方々は、いわゆる「Z世代」という世代の方が多いのではないでしょうか。一般的には1990年半ばから2010年頃までに生まれた人たちです。Z世代の人たちの特徴を色々耳にします。
Z世代の特徴で私が一番聞き実際に感じるところでは、「仕事に対する姿勢」の違いです。主観ですが、私世代(もう30年以上前の新人時代)は自分のことより仕事優先が当然でした。残業するのは当たり前、仕事が残れば休日でも出社し、私生活より仕事の付き合いを大事にしていました。
それとは逆にZ世代は仕事とプライベートのバランスを最重視するそうです。私生活に影響するまで仕事を頑張らないし、フレックス出勤やテレワークなど自由度が高い働き方を好みます。
特に学生時代をコロナ禍で過ごした今年の新人は、授業も友達付き合いもオンラインが当たり前だった世代です。コミュニケーション手段として対面よりオンラインやSNSなど通信を使った方が相手と上手く接することができる人が多いのかもしれません。
そんな時代背景も踏まえ、企業の中にはOJTもテレワークで行うことが増えています。そもそもこの3年間で普段の仕事や営業活動もテレワークが定着しましたので、新人育成もテレワークというのは当たり前なのかもしれません。
とはいえ、指導する側である上司・先輩はテレワークでOJTを受けたことがないでしょうから、ポイントや留意点を知っておいた方が良いと思います。今回ご紹介するポイントは3つです。
ポイント➀ 明確に指示を出す
通常のOJTなら、そばで状況に応じて細かく指示や指導することができますが、テレワークではそういうわけにもいきません。まして新人相手なので、より詳しく、細かに指示を出さなければ伝わりません。具体的には『6W3H』と言われる、What,Why,Who,When,Where,Whom,How,how much,How manyを明確に伝える工夫が必要です。またオンラインで画面越しに口頭で直接伝えるばかりでなく、メールで文字を使って伝えることも多くなりますのでわかりやすい文章を心掛けることも重要です。
ポイント➁ ホウ・レン・ソウのタイミング
そばで見ていれば、新人の進捗具合や業務の理解度、内容をその場で確認することもできます。しかしテレワークではそうもいきません。上司・先輩としてもどれぐらいできているのか、間違ったやり方をしていないか不安に思うところです。よって確認のために、新人がホウ・レン・ソウするタイミングを予め決めておくことが大切です。「このタスクについては、何時に進捗の報告をする」「今日の何時に途中経過を提出する」もしくは「何時間ごとに定期的に報告する」、など業務の指示と合わせ決めておきます。
ポイント③ コミュニケーションは上司・先輩から
新人にとってテレワークは孤独なものでしょう。会社の雰囲気も分からず、上司・先輩はもとより同期の仲間との交流も希薄になりがちです。仕事の質問や不安も相談しにくく感じている場合もあるかもしれません。OJTを担当している上司・先輩から積極的に声をかける、会話する機会を増やす努力が重要です。新人は、じっくり話すことができれば不安も解消されモチベーションも上がります。Z世代は「分からないことを自分から質問することが苦手」とも言われます。OJTの上司・先輩から積極的にコミュニケーションをとることをお薦めします。
以上、5月の新入育成の時期にテレワークでのOJTについて、ポイントをまとめてみました。参考になれば幸いです。
営業プロセス、営業研修、人材育成、セールスコーチなどをご検討の経営者・経営幹部・リーダー・士業の方はお気軽に弊社にご相談ください。
【動画】九州ロイヤルマネジャー会2023年
2023年5月9日
※本ページは、九州RM会店舗運営スキルアップ研修会・2023年の参加者、及び関係者向けのページです。
6月8日(木)のスキルアップ研修会に参加するまでに、以下のビデオを視聴下さい。
・事前課題は別途事務局の指示に従いください。
・パスワード等も事務局の指示に従いください。
【PDS管理表解説】
※動画では、事前課題を示しています。こちらの事前課題のみ、各自取組んで下さい。6月8日の当日の研修会で、事前課題をベースに理解を深めます。
【商圏分析】
本動画では、SS店舗を取り巻く環境の分析の仕方、競合店舗の分析の仕方、来店顧客の分析の仕方について解説しています。
※動画では、事前課題を示していますが、参加者の皆様は取り組む必要はありません。自身の理解を深める目的で視聴下さい。
【売上分析】
本動画では、SS店舗の売上分析の仕方を解説しています。売上を単価✕顧客数などに分解し、プロセス分析に活用します。
※動画では、事前課題を示していますが、参加者の皆様は取り組む必要はありません。自身の理解を深める目的で視聴下さい。
【プロセス分析】
本動画では、CB粗利益を高めるための考え方と行動の特定の仕方についてプロセス分析を活用して説明しています。
※動画では、事前課題を示していますが、参加者の皆様は取り組む必要はありません。自身の理解を深める目的で視聴下さい。
【スタッフマネジメント】
本動画では、スタッフマネジメントの基本として、1)方向性の管理、2)行動の管理、3)能力の管理について説明しています。
※動画では、事前課題を示していますが、参加者の皆様は取り組む必要はありません。自身の理解を深める目的で視聴下さい。
新規事業の旅47 器と魂
2023年5月3日
早嶋です。
事業を通じて、社会を良くする、会社を良くする、周囲を良くする。自分を正す。多くの人が事業を継続する理由に利他がある。そして結果、それは己のためだと気がつく。このような考えは、著書の中にも、人の話にも出てくる。しかし実際やってみて、色々と経験を通して気がつくこともある。しかしながら、事業に没頭している人は、きっと誰のためにやっているという意識すらなく、ひたむきに考え実行し検証しまた試す。この繰り返しが心地よく取組んでいるに違いない。
継続的に事業を成し遂げていると、他者から秘訣やノウハウを聞かれることがある。あれこれ言語化し、若干脚色を加え、当たり前のことを、最もらしく話をす。実際は、考えながら行動し、その繰り返し。継続する中で何かが見えてきて、それを確かめる。当たるときもあれば、当たらないときもある。事業は相手あっての商売なので、相手が嫌な気持ちにならないように工夫して行う。もちろん、ここにビジネスモデルや最新の技術を組み入れるが、初めの一歩を継続する勇気と、従来の行動を変化させるマインドがなければ事業を継続することは難しい。
論理思考には、帰納法と演繹法がある。ルールや観察事項、あるいは一般論をベースに、そこに関連する情報を紐付けて結論を出す思考方法が演繹法だ。そのルールや観察事項を完全に二次情報に頼る人の話は常に胡散臭く感じ、発言がペラペラ薄い。しかしながら同じ演繹法でも、ルールや観察事項そのものを自分の行動や経験、失敗や成功から導き出し、帰納的な考えから共通点を活用している場合、なぜだか信憑性が高く感じる。
昨今急激にWeb情報を集約して一つの考えを整理してわかりやすい言語で提供するサービスが充実し始めた。しかし、Web上のデータベースそのものがコピペで増殖された情報で、誰かが誰かの2次情報をそれとなく書き換えているに過ぎない。1次情報から導き出された考えや文章は案外と少なく、あったとしてもその情報の多くが英語で、日本語での情報は悲しいほど乏しい。AIが導き出す考えや文章は僕らが綴るそれの100倍以上読みやすくきれいだ。でもしっくりこない。所詮二次情報の塊を整理したまでだからだ。
英語と日本語などの言語の問題であれば、訳の話になるが、訳者によっても日本語の厚みが変わる。内容を理解した人が訳す場合と、単に約する場合の違いだ。つまり、もうしばらくは原体験に価値があり、それらを正しく人に伝えるための言語化ができる人は一定の価値を生み続けると思う。ただ、5年か10年も経てば、そのような情報をテキストに加えて、音声や動画、ときには画像でも一定の入力情報としてデータベースに追加され続ける日がやってくると思う。もしかして、人間の脳そのものがAIに繋がり、その原体験が何らかの方法でマシンに同期される日がやってくるかもしれない。その時は、1次と2次の違いな無くなるかもしれない。というか本当に人類皆兄弟で同じ脳みその基に行動するようになるのだ。
現在、ハードはコピペが可能だが、その雰囲気はコピペが難しい。微妙に何か違うからだ。おそらく、それはその対象を見た本人が感じる感情的な違和感であり、その何かがアップグレードされたらハードに対しての良からぬ評価はなくなり全て統一化される。その時は、器と魂が同居した状態になるだろう。
今は「誰が言ったか?」のキャラクターがとても重要で、同じアドバイスもキャラクターが異なれば、聞く人も変わってくる。AIが人間と親しい関係になり、違いがわからなくなれば、最後は何を言ったがが重要になるのだろうか。否。その世界は、完全にコピペが可能で、3Dプリンターのような機械が大量に同じようなものを作りだす。そこに宿る魂も同じようなものになる。世界が完全に同質化して、全ての情報が完全に民主化されるのだ。
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新規事業の旅46 ジョブ発見のコツ
2023年4月30日
早嶋です。
顧客の「あったらいいな」を考えるとき。特定の顧客の特定の状況を想定し、時には自分の「あったらいいな」をカタチにすることがヒットのアイデアを生むことがある。
例えば、JINS SAUNA。サウナをこよなく愛する、サ陸両用メガネだ。温泉もしかりだが、サウナは必ずメガネを外して利用下さい、と言う指示が、風呂屋から掲示がある。理由は、フレームがサウナの熱に耐えきれない安全上からだ。そこで日本人の半数は視力ゼロの状態でサ活を知られている状況が続いていたのだ。立ち上がったのはJINSだ。機能は想像通り、耐熱温度120度のオーバースペックで、クモリ止め加工を施した耐熱プラスチックレンズを使用している。JINSはアイウェアの概念を中心につねに「あったらいいな」をカタチにする代表企業なのだ。
例えば、ゲーミング冷蔵庫。ゲームをすると分かる”らしい”のだが、その場所から離れたく無い症候群が発症する。本格的にeスポーツに没頭すると、暗い部屋で、光を煌々と照らし画面に向き合い集中している自分に酔うのだろう。全てを画面に集中したいというのも本音かもしれない。そこにゲーム関連機器を手掛けるアローンは、ゲーマー専用の冷蔵庫をカタチにした。と言っても、小さな冷蔵庫にLEDで若干雰囲気を出した仕様にしたまでだ。が、ここが素晴らしい。全てはコロンブスの卵で、考えたものをコピペするのは簡単だが、始めにそのアイデアをカタチにすることが大変素晴らしいと思うのだ。ゲーマーはエナジードリンクが好きらしく、500mlでも350mlでも好みの色で冷蔵庫をLEDで浮かび上がらせるあたりがゲーム好きの発想にヒットするのだとか。
例えば、ペヤング焼きそば専用ホットプレート。開発者の着想は、カップ麺にも関わらず、”焼きそば”ってありえなくない?焼いてないのにね?という疑問からだ。本当か、どうか別として、クラウドファンディングでバズを作り商品化を実現。同じように共感するユーザーが一定数いたのだ。興味深いのは、バリュミューダのパン焼き器のように、本当に美味しいカップ焼きそばを作るための温度や水分等を科学的に検証しながら商品化している点だ。焼きそばの麺が保有する水分や蒸発率、ソースの焦げを追求し香ばしさを確立する。そして最適な温度での仕上げ等々だ。正直、誰がどう作っても焼きそば以上や以下の味は無いと思う。が、そのような儀式を研究した、ギーク向けのガジェットを使うことで、きっと感情的に美味しく感じるのだろう。
ヒットは、単発的、瞬間風速的な商売を意味するとすれば、ジョブ理論でいうところのビックハイアになってしまうが、上記3つの特徴は、こよなく愛する特定の顧客の特定の状況における成し遂げたい姿にフォーカスしている点だ。このような商品化の背景を考えると、単に市場調査して、コンサルをつけて商品を作れるという発想は一瞬で吹っ飛ぶことだろう。ものこそ好きの上手なれ。必要は発明の母。正に、ジョブ発見の究極の掟だと思う。
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新規事業の旅45 デジタル化とOC
2023年4月24日
早嶋です。
FC展開やチェーン展開する飲食店を中心にロボットの現場導入が加速している。今後、サービス業態の方針が大きく分かれ、ローコストを売りにする業態はコンタクトポイントを含め全てを機械化するだろう。一方、差別化を図る業態は、顧客とのコンタクトポイントには敢えて人を介在させるなど、人間の価値を添えたサービス提供や開発に力を入れると思う。今回は、ローコストを目指して機械と人間の融合に先行しているすかいらーくHDの事例を考えてみる。
すかいらーくHDはコロナ渦の後半1.5年の間に全店の7割に相当する店舗に約3,000代の配膳ロボットを導入している。数を展開できる企業にとって、日々の配膳業務の人手不足を補うことに加え、ロボットの走行データや配膳記録を統合して分析することで様々な生産性の向上を実現している。ロボットの軌跡をベースに従業員の導線を見直すことで従業員の歩行の4割を軽減するなどの効果を得ているのだ。飲食店の従業員は、配膳の仕事をロボットに任せることで、入店案内や会計時の接客に時間を割くことができ、結果的に生産性をあげることに成功している。
コストで勝負する飲食店は、サービス業に従事する人材の高齢化が課題だった。受付、案内、注文、配膳、片付け、会計など多岐に渡る業務を機械を導入することで緩和させ、人が行ったほうが企業の収益につながる業務に従事させる方針が少しづつ現場で見えてきていると思う。
すかいらーくの事例を見てみると、単にロボットを導入して終わりではなく、ロボットを中心とした業務フローに変えるという「戦略」を明らかにした体制を構築してる点に注目したい。本部がロボットを使う方針(SP:Strategic Positioning)を出しても、現場が勝手に使い方やルールを作ると、「ロボットを使わないほうが良い接客ができる」などの文脈が正当化されて、ロボットの投資が無駄に終わってしまう可能性がある。これはOE(Operational Effectives)の議論で散々されているが、方針だけ示しても現場はなかなかその方針を理解できない。しかし、一生懸命なんとか対応しようと考えた結果、現場が取組んだ内容と本部が考えた内容がバラバラになってしまい戦略が実現されないのだ。
そのため本部はあらかじめOC(Organizational Capability)の理解を重視した組織や会議体を議論して構えていくのだ。例えば、ロボットを現場に設置して終わりではなく、一定期間は一緒に使い勝手を検証しながら、そこで得た知見を標準化して全店舗に展開するなどの取組を初めからイメージしておくのだ。すかいらーくが短期間で3,000台を導入している背景には正に上記を議論した形跡を感じる。
例えば、ロボットを効率的に現場で活用できるようにインストラクターを配置し、現場で、どのようにロボットと人を共存させるかを指導している。更に、上述のようにロボットから得たデータを本部で解析し、更に現場が仕事をしやすいフィードバックを行っている。そして、店舗の設計などはロボットを優先とした設計に変更するなど、単にロボットを投入するだけに加え、全ての業務フローを見直しているのだ。
今後のすかいらーくHDの取組はもっとドライになっていくだろう。現在は配膳などの機械を導入しているだろうが、完全にワンオペやゼロオペでも店舗が回るような店舗の設計を確実にイメージしていると思う。そうなると、完全に投資した機械を減価償却しながら収益を確保する事業に変わっていくだろう。だが、難しいのは、ウーバーと同様に「いずれ機械化します!」と堂々と言えないことだろう。ということで、ローコストで運営する企業は多少コストが高くなっても、派遣やパート・アルバイトでの運営を店長含めて行うように切り替えると思う。ここは全くの想定で有るが。
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新規事業の旅44 デジタルバッジ
2023年4月17日
早嶋です。
小中学校や高校で覚えた知識や見聞をテキストデータに変換したが、メモリチップ1本分にも見たいないし、その情報は陳腐化して、新たにアップデートされていることもある。昔と違って、数年かけて学位を取り、その学位をベースに飯を食うことが益々難しくなった。
資格と足で踏んだ米粒。どちらも取っても食えねえ。と良く言われたものだ。
そう考えると昨今、マイクロクレデンシャルの重要性は良く理解できる。何かを学ぶ際に、全体像を全て時間をかけて学ぶのではなく、学習内容を詳細に分けて個別に学習する。その際に個別に認証するやり方だ。企業の社員に対して、デジタルリテラシーを高めてもらいたいとして、全てを習得するには相当の時間がかかるが、好きな分から、或は必要な分からつまみ食いして学習することで、柔軟に昨今の取組に対応できるようになるからだ。
ただ、それぞれに対して、修了書や認定書の類があったり、無かったりして、その発行元がそれぞれに違っていたら、整合性を取るのが非常に厄介だ。従来は、大学で何かの学位や修士を履修することができたら、その分野を大学が認証していたので良かった。しかし、マイクロクレデンシャルの場合は、そもそもいろいろな機関が様々に学びを提供することになる。すると、それらを蓄積して承認する仕組み、デジタルバッジの統一があると便利だと思う。
今のペイペイやメルペイや楽天ペイなどのように、様々な利害関係者が乱立した電子通貨やポイントのように、互いが融合して互換性があれば便利だ。少なくとも、この人は、この分野のこの知識については一定の学びがある。として、実際にその人が使えるか否かは別として、知識を得ているか否かを証明することにはつながる。ここにブロックチェーンのNFTなどを活用して証明書を発行することができれば、大企業や中途社員を採用する際のスクリーニングが非常に楽になる。最も、個人で商売をして、実際の成果を売る人間は証書があっても無くても、実力が出せれば食えなくなることは無いが、大きな社会に沿いくしたい個人にとっては保持したいバッジになると思う。
リクルートやマイナビ、あるいはパーソルあたりが標準化するか、或はグロービスやBBTなどのビジネススクールが標準化するか。あるいは、どこぞのベンチャーが言い出しっぺとなり市場を形成して、上記の業界のトップや2位にバイアウトして業界標準を作るか。何か良い気がする。
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新規事業の旅43 思考と行動
2023年4月8日
早嶋です。
三菱商事の自社倉庫シェアリングサービスは興味深い。ウーバーが飲食を運びたい人と食べたい人をマッチングするように、倉庫を貸して良い人と倉庫を利用したい人を三菱商事グループでマッチングするのだ。実業は子会社野ガウシーが行う。デジタル技術を活用することで、緊急な1日単位の利用から長期間まで自由に双方設定でき、eコマースや諸事情で物流や商品の保管が必要になる利用者に取っては選択肢が増えて良いサービスだと思う。
事業の背景には、自家倉庫という形態があり、倉庫業法により国交省の登録が必要で、企業が商品を預かり保管する営業倉庫と自社商品のみを保管する自家倉庫がある。営業倉庫は名前の通り、ECモールや他社の商品を扱うが、自家倉庫は他社製品を預かることができない制約があった。また国の手続き業務が伴うので営業倉庫の登録は手間で、メーカーや規模が大きな企業は自家倉庫を選択することが多いことに気がついたのだ。
ガウシーの推計では、国内倉庫面積、約1.86億平方メートルの中で7割が自家倉庫だという。しかし昨今の少子化、過疎化、経済低迷等で地方を中心に事業縮小や見直しを考えている企業は多い。自家倉庫は自社商品のみしか扱うことができないので倉庫があいたからと言って自由に活用ができていなかったのだ。ガウシーの凄さは、3年間かけて国と交渉したことだ。自家倉庫の余剰は4割程度あり、営業倉庫の3割未満と比較してポテンシャルが十分にあったのだ。結果、ガウシーが損害保険などに入るなど安全性を担保する前提で、空きスペースの貸し出しができるようになったのだ。倉庫を貸したい企業がガウシーと業務委託を結ぶ。そして倉庫を借りたい利用者と再び業務契約を結び直すという流れで倉庫を1日の期間からでも賃貸できるようにしたのだ。
新規事業を行う場合、アイデアは意外と出る。しかし、様々なハードルがあり断念することが多い。こと規制が大きければすぐに諦めることは考えられる。三菱商事がすごいと思うところは、それらを踏まえて国と交渉をはじめているところだ。2023年3月7日。国は「デジタル社会の形成を図るための規制改革を推進するためのデジタル社会形成基本法等の一部を改正する法律案」を閣議決定した。デジタル庁のプレスリリースを引用すると、
””「デジタル原則に照らした規制の一括見直しプラン」(2022年6月デジタル臨時行政調査会決定)を踏まえ、デジタル技術の進展を踏まえたその効果的な活用のための規制の見直しを推進するため、①デジタル社会形成基本法、②デジタル手続法(情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律)、③アナログ規制を定める個別法の改正を行うもの””
ということだ。しかし3年前は、まだまだコロナが始まる前後で、そのような兆しはなかった。アイデアを出して実行に移す。一方で国益や多くの企業にとってもメリットがある大義があるからこそ、今回の取組が進んだと思う。思考と行動はセットにして、はじめて事業が成り立つ。ガウシーの事例はそのようなことを教えてくれていると思う。
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実践「ジョブ理論」
「M&A実務のプロセスとポイント<第2版>」
「ドラッカーが教える問題解決のセオリー」
新規事業の旅(44) デジタルバッジ
新規事業の旅(43) 思考と行動
新規事業の旅(42) グループ企業の試練
新規事業の旅(41) 3つの財布
新規事業の旅(40) サービス業の苦悩
新規事業の旅(39) 金融リターンではなく事業リターン
新規事業の旅(38) システム化された社会
新規事業の旅(37) 会社を居場所に置き換える
新規事業の旅(36) デジタルの弊害を受け入れる
新規事業の旅(35) 人間は機械の一部になる
新規事業の旅(34) 複利の効果
新規事業の旅(33) ストレッチ目標
新規事業の旅(32) 需要と供給
新規事業の旅(31) ジョブと障害とキャズム
新規事業の旅(30) OEは最早役に立たたない
新規事業の旅(29) 売り手のトラブルは売り手の無知から
新規事業の旅(28) 動画サブスクの落とし穴と処方箋
新規事業の旅(27) 仲介会社のビジネスモデルと買い手の事情
新規事業の旅(26) M&Aの勘所を押さえる
新規事業の旅(25) キャズムを超えるまでのKPI
新規事業の旅(24) 敵のコトを知りつくそう
新規事業の旅(23) 道具の使い方
新規事業の旅(22) 売ってから始まる事業
新規事業の旅(21) 現場とトップのギャップ
新規事業の旅(20) 自前主義の呪縛とイデオロギー
新規事業の旅(19) モノからコトへ転身できない企業
新規事業の旅(18) アンゾフ再び
新規事業の旅(17) 既存事業の市場進出の場合
新規事業の旅(16) キャズムを超える
新規事業の旅(15) 偶然と必然
新規事業の旅(14) 経営陣のチームビルディング
新規事業の旅(13) ポジションに考える
新規事業の旅(12) 山の登り方
新規事業の旅(11) 未だメーカーと称す危険性
新規事業の旅(10) NBとPB
新規事業の旅(9) 採用
新規事業の旅(8) 自分ごとか他人ごとか
新規事業の旅(7) ビジネスモデルをトランスフォーメーションする
新規事業の旅(6) 若手の教育
新規事業の旅(5) M&Aの活用の落とし穴
新規事業の旅(4) M&Aの成功
新規事業の旅(3) よし!M&Aだ
新規事業の旅(2) 既存と新規は別の生き物
新規事業の旅(1) 旅のはじまり
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