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イノベーションの基礎 概要33分
イノベーションの基礎 開発42分
イノベーションの基礎 普及43分
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イノベーションの基礎 概要33分
イノベーションの基礎 開発42分
イノベーションの基礎 普及43分
早嶋です。
2024年問題。企業の中で様々な動きがあるなか、ユニ・チャームは商品の包装を更に工夫することで輸送効率を高める取り組みをしている。26日の日経新聞によると、大人用の紙おむつで、従来よりもパッケージの幅を12から13%圧縮したという。この改善でトラックで運搬する場合、搬出できる商品の従来比で1割以上増やすことができる。
おむつは不織布とウエストのゴム、それらを接着する接着剤で構成される。今回の小型化には、超音波を使って熱を発生させ接着剤を使わずに不織布とゴムを接着する技術を新たに採用したという。
この取り組みは、欧州で進められている循環型経済に対しての準備にもなると筆者は考える。欧州では2030年に向けて多くの商品(プラ、アルミ、ガラス等の商品や容器など)の完全循環を目指すという方針だ。接着剤などは、リサイクルする際の分別や回収が非常に手間になるので、ここの見直しを5年以上先をめがけて企業は取り組む必要があると思う。さもなければ欧州で売ることができないからだ。
ユニ・チャームが2024年問題を重視して取り組んだのか、そのさきの2030年の循環型経済を考えて取り組んだかは不明だが、企業として5年10年で世の中を予測してそのヘッジをしていることは間違いない。そんなに簡単に実現できる技術では無いからだ。考えて見ると、運送の問題で2024年問題などと言われているが、マクロ状況を見ていて少し先に労働人口が減ることは誰でもわかることだ。
このような手法はバックキャスティングと言われ、確実に起こりうる将来や可能性を考えて、今から手を打つ取り組みや手法だ。が、世の中、そんなにお利口さんではなく、目の前の仕事に追われていて時間が来ればなんとななると思っている思考がまん延しているようにも感じる。M&Aの世界でも跡継ぎ問題、後継者問題と称されるが、なんてことはない。経営者の想像力の欠如で、20年先の出口戦略を考えずに準備をしていないだけなのだ。
(過去の記事)
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(著書の購入)
「コンサルの思考技術」
「実践『ジョブ理論』」
「M&A実務のプロセスとポイント」
早嶋です。
経営者やトップマネジメントは、自分たちの部下や社員に対して「視野が狭い、視点が低い」などと口にする。しかし、その根本は日常の自分たちのマネジメントが作り出した結果であることを理解すべきだ。
戦略の教科書の始めの項には、大抵ミッションとビジョンと事業計画の関係が記されている。戦略立案の際に、ミッションを確認し、その達成に向けたビジョンを整理することと。ミッションは企業の中で普遍であり、抽象度は高いが社会的な使命や企業の存在意義を示す。ビジョンは、その達成の経過地点を示すもので3年から5年先、あるいは100周年や2030年など、切りの良い時間軸で、定量的な目標を示すことが多い。売上や利益、事業ごとの内訳やシェアなどだ。
そしてビジョンを達成するために事業計画や中期経営計画を練り込み、この計画を基に事業年度の行動を規定していくのだ。
が、「視野が狭い社員が多い!」とボヤキが聞こえる企業になればなるほど、トップマネジメントや一部の管理職しか事業計画の中身を知らない。中間管理職以下社員は、事業計画を理解せずに、従来の延長で仕事に取り組んでいるのだ。
そして管理職が実は経営計画の理解不足であったり、戦略の理解ができておらず、結果部下に対してコミュニケーションが取れていない場合もあるのだ。自分が理解していないから部下や現場にも伝えることができないのだ。また、「伝えている!」という場合も、実際は経営計画などのダイジェスト版を掲示しただけとか、回覧板で回したなど、間接的なコミュニケーションに頼り、しかも部下の理解度を確認することもしないのだ。
視野を広く、視点を高くするためには、限られた仕事の流れ、つまりバリューチェーンの一部の仕事に邁進する社員に対して時折、教育が必要だ。OJTやOFFJTを活用し、自分たちの事業モデルがどのような背景で成り立ち、自分たちの部署が、全体のビジネスモデルの中のどの部分を担っているかを定期的に共有するのだ。社員がおのずから会社の全体像を知る行動に出るなど稀なのだから。
時間軸に対しても同様だ。社員は評価が四半期毎のノルマの達成など、短いスパンに限定されていることが多い。そのためマネジメントは、期のはじめや節目節目に、会社が見ているビジョンを達成した状況を社員に自分の言葉で語りかけることが大切だ。実際に、具体的なイメージは社員の想像力を掻き立てることになるし、イメージが明確であれば、現状と比較した場合の問題も明らかになって来る。
そして管理職の役割は、まさに将来を創ることだと意識しなければならない。過去の仕事をするのではなく、将来の在りたい姿に近づくための行動を取り、時折社員を巻き込むことに意味があるのだ。
このようなトップの基で数年育った社員は、自ずと全社、少なくとも事業部全体のことを考えた上で、今の任務をこなす視点になるのだ。しかも短期的な成果に加えて、常に事業計画で示された年度や少し先の将来の事業を捉える考えも持つようになる。
起業して間もない頃、ソフトバンクアカデミーで戦略の講師を務めていた。当時の孫さんは100年先を当たり前に見ていた。そのため勉強会に参加していた部長職は30年先を普通に語り、課長職は10年と時間軸が短くなるものの、他の企業と比較した場合の時間軸の長さは歴然だった。上述した考えを当時から体現していたのだ。
マネジメントが自分の部下や仲間に対して視野を広げ、視点を上げるコミュニケーションや教育なしに、「視野が狭い、視点が低い」というのは、自分自身に責任があると言わざるを得ないと理解できただろう。
(過去の記事)
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「M&A実務のプロセスとポイント」
早嶋です。
(前回(ゼロイチとM&A)までの確認)
例えば、企業の売上が70億で、数年後に100億を達成するという挑戦的な目標を掲げた企業があるとする。既存の事業が複数あり70億の売上を達成しているが、稼ぎ頭の事業は既に成熟期を迎えている。通常は、事業を継続させるのも難しい局面だ。
ここに対して、不足する売上をM&Aで賄おうとしても、結論から言えば、そのような案件が売りに出ていること自体が極めて稀である。仮に買収することが出来たとしても、その事業をマネジメントすることが難しく、買収した時の企業価値が最高値で減損する結果になることも多く観察できる。特に新規エリアでM&Aを行えば、事業会社から買収企業をマネジメントできる人材も限られており、戦略的なシナジーを出すことは非常に稀だ。
企業は、ミッションやビジョンの実現のために成長を選択するし、成長をあきらめる企業は衰退する以外ない。しかし常に新規事業を自助努力だけで行うゼロイチだけでは実現は難しいため、外部リソースを取り入れて成長を目指すM&Aも必要だ。既存事業の売上を増やす目的であればシナジーが読みやすく買収前調査のリスクも許容できる。しかし新規事業となると、実際は困難を相当伴う覚悟も必要なのだ。
基本は、自社の成長の方向性を議論して整理する。現状と在りたい姿のギャップを確認する。その不足する経営資源は、時間なのか、ノウハウなのか、経験なのか、販路なのか、何らかの技術なのか。兎に角、不足するギャップを徹底的に整理して可視化し具体化することが重要だ。ゼロイチか、M&Aかなどは手段であり、目的が不明確な企業は案外と多いのだ。当然、他の方向性でギャップを埋める手段として提携や出資も見えてくるだろう。
(業務提携)
在りたい姿に対して、現状とのギャップが整理できれば、それをどのように埋めるかが論点になる。自社でやるか、他社でやるかだ。その過程において、3つ目の選択肢が業務提携や資本提携だ。
業務提携とは、企業同士が業務内容について提携することを指す。生産提携、技術提携、共同開発、販売提携などだ。2社以上の企業が契約によって対象とする業務で協力しあうのだ。
生産提携などは、従来製造したことが無い製品を、工場や機械投資、そしてノウハウを蓄積することなく、既に製造が可能な企業と提携して製造することが可能になる。
技術提携などは、特許や知財などの利用を互いに許諾してクロスライセンスを結んだり、他のノウハウなどを互いに提供したりする。通常、特許で公開した技術以外は、企業機密で内容が企業の外に出ることはない。そのようなノウハウを共通の目的を持ち互いに利用できるようにするのだ。
共同開発は、技術や人材を互いに提供し合い、何らかの研究を共同で行う。研究は足が長い作業で、時間や資本をかけたところで必ず商品化されるものではない。そのため、2社以上が集まって巨力しあうことで、開発のスピードを高め、リスクを分散することができる。
販売提携は、提携する企業が互いに販売ルートを共有して、販路を拡大する際に活用される。販路があるということは、過去の営業活動と蓄積した信用があるため、新規に販売ルートを開発して新たな商品を提案するよりもはるかにコスト(お金、時間、苦労等)を下げることが可能だ。
以上、自社の不足するギャップが明確になっている場合は、提携する企業を見つけて、解消できないかを考えるのも必要なオプションだ。提携は互いに組むことでスケールメリットやシナジー効果が生み出せるのであれば検討しない手はないオプションとなる。
(資本提携)
業務提携は、事業の一部を共同で行うが、利益配分の仕方については明確に事細かく約束をしておかなければ紛争になる可能性もある。また、業務提携は情報や技術を一部共有して取り組むため、両社の関係が良好であることが前提だ。しかし関係が悪化した場合、既に共有された情報や技術は元に戻すことは出来ない。都合が悪いこともあるのだ。
そこで資本関係を結ぶことで、業務提携という単なる契約関係よりもより強固な関係性を構築する方法が資本提携だ。資本提携は2社以上の企業が互いに業務面や資金面で協力し提携関係を構築する手法だ。一方の企業が提携先の企業の株式を取得する、或はそれぞれの企業が株式を持ち寄り、提携関係を構築する。
新規事業を開発したい企業は、通常業歴が長く一般的な信用はベンチャーよりはるきあに強い。また、販路や販売後のフォロー体制など歴史とともに形成される資産を多数保有する。一方、ベンチャー企業や中小企業は、何らかの技術開発や新商品を有していたとしても、販売力や製造力、場合によっては販売後のフォロー体制が脆弱な場合ががあるなど、大企業と大きく異なる。
このように何らかの経営に問題を抱える企業にとっては、資本提携の形式で出資を受けることで与信が高まり、自社のボトルネックを解消することにつながる場合もあるのだ。
資本提携では、ある企業が他の企業に(あるいは互いに)出資し、互いの独立性は保たれる。具体的には、資本を受け入れる側の企業が資本を出す側の企業に対して第三者割当による新株発行などを行い、一定数の株式を与える。新株発行により、一方が他方の株式の1/3を超える株式を取得すると、株主総会の特別決議(定款変更、事業譲渡、合弁の承認等、会社経営の重要な決定について要求される)の拒否権が生まれる。この場合、買収(子会社化)されたのと変わらないため、業務資本提携の場合は、双方の独立性を保つために株式比率を1/3未満に設定する。
(メリット)
資本提携の目的は、双方の企業の支援にある。互いに強固な関係を結びながら、販路拡大や製造、場合によっては商品開発などを進めることができる。出資する側は、自社にないノウハウを獲得し、実際に新規事業に結び付けることができるか小さく実験できるのだ。
仮に、M&Aで一気に買収した場合は、経営権は獲得できるが、買収前の調査で検討した以上に事業統合が上手くいかない、実際に想定した新規事業のシナジーが得られない場合もある。一方、資本提携の場合、1/3以下の株式取得で進めるため、M&Aと比較すると出資金は少なく、実務を通じてシナジーを確認することが可能だ。大型の案件を進めるには不安だが、提携より強い関係を構築したい場合は、最良の選択肢となるのだ。
更に、資本提携をすすめながら、実際にシナジーを出す過程で、よりその事業に対しての資金需要が高まった場合、交渉をしながら優先的に追加出資をするなど、徐々に出資割合を高めて、子会社にしていくことも検討可能だ。
なにより、M&Aの場合は、買収前調査はあくまで紙ベースの判断になるが、少額でも出資して、人材を派遣するなどして、業務を取り組むことで、出資先の企業の状況を実業務ベースで半年から1年かけて入念に調査することもできるのだ。
(まとめ)
新規事業を始める際のオプションとして、ゼロイチとM&Aに加えて、提携や資本提携を同時に検討することが大切だ。一方で、事業会社の多くは資本政策に関連する業務は少なく経験も乏しい。積極的にアドバイザーや経験者を雇用して、自社の新規事業開発にも幅広い視点で臨む覚悟が経営者には求められるのだ。
(過去の記事)
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実践「ジョブ理論」
「M&A実務のプロセスとポイント<第2版>」
「ドラッカーが教える問題解決のセオリー」
早嶋です。
ラスト一マイルの議論ほど、過去から決別することが大切だと思う。
例えば、運輸。長距離は、高速道路やフェリーや鉄道を使い、現在の電気自動車の技術で用意に自動運転ができる。高速道路から電車の駅やフェリー乗り場を有機的に設計し直せば、積替えの手間なども大幅に削減される。互いの媒体が結びつくことでまだまだ省人力化は可能だ。
一方で、タイスト一マイルと呼ばれる短距離輸送は、自動化が現在の感覚ではハードルが高い。従来人間がベースとしてインフラを整備したエリアを、自動車という形や概念で自動化するには様々なハードルがあるからだ。
ここにドローンという全く異なるテクノロジーが現れて来た。地上300m以下は航空法の縛りがなく、これまで人は殆活用することがなかったエリアだ。ここに対してラスト一マイルの運輸や交通を整備すると、地上で自動運転するよりもハードルが低いという考え方もある。
例えば、離島や山間部、海の上での通信環境だ。通信といえばこれまでは有線を前提にした発想でインフラが構築された。NTT法という縛りがあり、全国津々浦々に電柱をこしらえ音声を届けた。しかし、この線でつなぐという普及方法は時代遅れで、インフラを整えるのに面積と距離に比例して一定のコストと整備費用などの維持コストがかかる。
ここに飛び道具である衛生を活用することで、通信のカバー率を劇的に高め、インフラを整備する、あるいは保守する費用を圧倒的に安くすることができるようになる。
どちらの事例も、従来の枠組みでの発想で実現しようとするとコスト高で、技術的にも難しかった。しかし発想を変えて異なるテクノロジーや概念を組み合わせることで、いがいと解決する道筋が見えてくる。
新たなことをする際に必要な視点は、連続的な思考に加えて、非連続的な思考を追加することだ。そのためには、素直な心や技術を俯瞰して活用する発想が必要になる。もちろん自分の利権を守りイノベーションを遅らせるような昭和なおじさんは、そく退場させないと30年が更に40年になってしまうと思う。
(過去の記事)
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実践「ジョブ理論」
「M&A実務のプロセスとポイント<第2版>」
「ドラッカーが教える問題解決のセオリー」
早嶋です。
2016年10月。日本郵船、商船三井、川崎汽船の3社が定期コンテナ船事業を統合した。船隊の規模は業界で6位、世界のシャアは7%を占める。年間1100億円の統合効果を見込んだ。当時の背景は、コンテナ船の長期的な市況低迷だ。同年8月末には韓国コンテナ海運最大手の韓進海運が経営破綻している。穀物や鉄鋼石、石炭、木材チップや塩などの個体や粉体をのばら積み乾貨物であるドライバルク船の需要も当時の中国経済の原則が響き、経営状況は歴史的な低水準が続いた。
現在、再び海運業界が厳しい。各社報道を見ると運賃レベルはその2016年水準に近づいているのだ。当時と同様にコンテナ船の供給過剰が運賃低迷の理由だ。燃料費や人件費などの運航費用は大幅に上昇している中で、運賃が下がることは、損益分岐が怪しいという見立てもできる。コンテナ船会社は、運賃を上げ、大幅な減便をして供給を絞らなければ対応は難しいだろう。
ファクトを整理(上海航運交易所)する。
– 上海⇔欧州の運賃は4割下落
– 上海⇔米国西海岸は1割下落
– 上海⇔米国東海岸は2割下落
今回の理由もコンテナ船の供給過剰だ。2019年12月、武漢から広まったコロナにより家具、IT関連、白物家電などの巣ごもり特需が発生し受給バランスが崩れた。コンテナ船各社はこれに合わせて新造船の発注を増やす。数年経過した今年に入って、当時発注分の船の竣工が相次ぎ、輸送能力が急増したのが背景だ。
過去にも供給が多かった年があり、2006年から08年、2014年から15年の水準よりも6割程度多い水準で過去最速のペースト言う(調査会社ライナーリティカ)。更に、最近の新造船は積載能力が大きく、更に供給過多に勢いを付けている。海運事業の特徴からアジア欧州間が距離や港湾の整備具合が整っており供給が集中することもあり4割の運賃下落になっているのだ。
本来、新しい船が到着すると、古い船はスクラップに出されるが。現在、鉄鋼需要が高まっており、船オーナーはスクラップ価格の上昇を更に待っている動きがあり、結果、コンテナ船の供給過剰を更に助長しているのだ。
コンテナ船の動きや需要は、世界経済を見通す指標の一つとして見ているが、コンテナ船会社は、自分たちの需要バランスを調整するのは至難の技と言ったところか。歴史的に同じことを繰り返しているが、世界経済を読むというのは実に難しいことだと知らしめる内容のニュースだと思う。
高橋です。
私がコンサルティングをしている『営業プロセス研修』のエッセンスを、毎回お伝えしています。
今回のテーマは前回に引き続き「チームマネジメントで外せない4つのポイント」の後編です。日頃、チームを率いておられる管理職、リーダーの方に向けて「これを外すとチームが機能しなくなりますよ」という4つポイントのうち残り2つ「③戦略立案」と「④進捗管理」をご紹介します。
③戦略立案
目標を明確化したら、次はその目標に至る道筋を立てなければなりません。
戦略は「具体的」であり、「行動に移せる」、モノであるべきです。つまりメンバーが、「いつ」、「何を」、「どのように」、「どれぐらい」、行えばよいのか分かるように計画立てをすることが重要です。
その際、気をつけるべきことは誰が何をやるのか役割分担を明確にすることです。責任と権限を明らかにすることで、管理もし易くなりますし、何よりメンバーの主体性を引き出すことができます。自分が任されているのだという自覚が主体性の源です。また誰が何の役割を担うのかが明確だと、誰もカバーしていない業務があればあぶり出すこともできます。
そしてスケジュールを立てますが、その際も注意点があります。納期や必要人員の読みが甘いと、結局間に合わなかったり、ギリギリでドタバタになる恐れがあります。前もってスケジュールのズレを想定し、適正なスケジュール立てを行います。ここを誤ると、そもそもできないことをメンバーに無理強いすることになり、モチベーションの低下を招きます。もちろん成果を得ることも出来ません。
そして、メンバーには出来上がった戦略やスケジュールを正しく伝えます。ポイントは具体性です。メンバーに何を、いつまでに、どのレベルで行ってほしいのか、具体的にわかりやすく伝え理解してもらわなければなりません。
人は理屈だけで動くものではありません。チームリーダーが感情を込めて、熱量をもって、戦略を信じて、メンバーに語り掛けることが重要です。その信念がメンバーのヤル気を起こし、行動する原動力になります。
④進捗管理
進捗管理は、計画と実際の進み具合の比較とそのズレを調整することです。場合によっては計画の修正も必要でしょうし、メンバーへの働きかけによりなんとか目標達成まで導くことになります。
戦略を立てるときに、「いつ」、「何を」、「どのように」、「どれぐらい」、行うか計画立てを行ったように、進捗管理ではいつまでにどのくらい進んでいなければならないかマイルストーン(標=しるべ)を設定しておきます。このマイルストーンを測定可能な数値で設定しておくことで、計画に比べ何%進んでいる、遅れている、と判定することができます。最近はこのマイルストーンをKPI(Key Performance Indicator 重要業績評価指標) と言うことが多いです。
ズレを測定するためにも、メンバーには進捗を日々正確に申告していただく、もしくはリーダーが把握しやすいような仕組みを整えておくことが重要です。SFA(営業支援システム)など「メンバーが入力しやすい」ように、「リーダーが把握しやすい」ように、見える化して共有できるようなシステムを導入する企業が多いですね。
前回に引き続き、チームマネジメントについてお伝えしました。ぜひメンバーの力を引き出し、目標達成するために参考になればと思います。
営業プロセス、営業研修、人材育成、セールスコーチなどをご検討の経営者・経営幹部・リーダー・士業の方はお気軽に弊社にご相談ください。