本ページは、九州電力・総合技術研究所様向けのページです。
10月4日のMOT研修・アウトプット編に参加される方は、以下の動画を見てご自身のプレゼンテーション資料を準備下さい。
プレゼンする時間は各自5分から10分程度です。
プレゼンの基礎 概説
プレゼンの基礎 流れ
プレゼンの基礎 準備
プレゼンの基礎 コンテンツ
プレゼンの基礎 デリバリ
※パスワードは別途事務局よりお知らせがあります。
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10月4日のMOT研修・アウトプット編に参加される方は、以下の動画を見てご自身のプレゼンテーション資料を準備下さい。
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プレゼンの基礎 概説
プレゼンの基礎 流れ
プレゼンの基礎 準備
プレゼンの基礎 コンテンツ
プレゼンの基礎 デリバリ
※パスワードは別途事務局よりお知らせがあります。
早嶋です。
カフェ・レストラン運営のプロントは新業態のパスタ専門店に調理ロボットを導入します。
ーー以下、日経新聞引用ーーー
プロントコーポレーション(東京・港)は年内にオープン予定の新業態のパスタ専門店に調理ロボットを導入する。麺を皿に盛り付けるまでの工程を自動化し、調理スタッフの人手不足を解決する狙いがある。厨房を少人数で回せるため、コロナ下で感染リスクを抑える効果も期待している。
ーー以上、引用終了ーーー
人で不足に加え、昨今のcovit-19の影響で現場を自動化、効率化する需要はプロントに限らず増加すると考えられます。その結果、バイト・パートの受け皿となっていた飲食業界の雇用ニーズが激減するでしょう。企業家としてはロボットへの投資は、雇用の流動性や教育の必要性を考えると、この手の現場仕事にはうってつけで、人材投資よりも現場においてはロボット投資がここ数年熱くなり、結果的に参入する企業も増加するでしょう。
従来、この手のロボットは半導体や自動車工場などの法人向けニーズが高く、当然ながらABB、ファナック、安川、川崎重工などが産業ロボットを牛耳っています。仮に、このままカフェ業態や飲食業態に一定以上の自動化投資熱が加速されれば、当然上記のような大御所も三有して価格が安定化することが考えられます。
その結果、従来のバイト・パートの仕事はますますなくなり資本家と労働市場の乖離がまた大きくなることが考えられます。当然資本家は、来るべきみらいに向けて日々知的資源の向上に磨きをかけているので当然のことでしょう。
一方、バイト・パートであっても、ロボの簡単な制御や追加のプログラミングなどができる人材は、一気に社員化などの道もあるでしょうが、そもそもそのような方々が何か準備をしているかと考えればその可能性は薄く、やはり乖離は確実なものになりその差は縮まることがないと推測できます。
早嶋です。
日経新聞で先日、以下のような記事がありました。
ーー引用ーーー
イオン子会社で施設管理大手のイオンディライトは、防疫の知識や技術を持った清掃の専門人材を育成する。現場担当者に対する教育や施設側への改善提案ができるリーダー層の人材を2021年度中に10人ほど育てる。新型コロナウイルス禍に伴う施設やテナント企業などの安心安全意識の高まりに対応する。
ーー引用終了ーー
この取り組みは非常に素晴らしいと思いました。多くのインフラを支える施設管理の従事者は低額な賃金で日々仕事をされています。敬服すべきことです。しかし、その仕事柄、時給をかなり抑えられており、十分な賃金を得ることができていません。そのため仕事をする方々が減り、一部のワーカーに労働が偏り負担が高まるというような循環が続きます。
この弊害は、仕事を受託する企業が更に再委託するなど、マトリョーシカのような構造になっていることにも起因すると思います。そして清掃に関わらず、多くのインフラを支える業界においても同様の縮図を垣間見ることができます。
さて、今回のコビット19がトリガーになって、清掃の世界に新たな防疫というジャンルが確立されるとその専門集団は一目置かれ、より単価の高い仕事で受注ができるようになる。そうなれば、少しは現状の仕事が見直されることでしょう。
ただ、従来の方々が、研修や経験を積んで取り組めるレベルの仕事であれば、短期間は値段を上げることができても、すぐに他社が追従するので競争力がなくなり、またコモディティ化することでしょう。その場合は、期待以上の料金を得ることが難しくなります。
一方で、仮に専門的な知識と経験を有したとしても、そのチームが独自にプロモーションする、営業する能力がなければ、結局は委託したい企業を見つけてきて、その鞘を抜くという構図が発生して、現場には思ったよりも収益が落ちなくなることも考えられます。ということは、現場の下請けを行う企業がもっと営業力やプロモーション力を身につける必要がある。という課題も見え隠れしますね。
更に、マクロ的な視点で見ると、この手の仕事が仮に高給取りの仕事になれば、仕事を委託する企業としては、従来なかった予算を計上しなければならないので短期的にはその専門家集団に支払うでしょうが、中長期的には内製化するか、別の方法、例えばロボットの研究開発を進めて導入するなどの取り組み、を行うことでしょう。
結果的に、インフラをささえる現場に何らかのイノベーションが起きてしまえば、従来の仕組みで仕事をしていたワーカーにとって不利になる。という見方もできそうです。
早嶋です。
アイデアは何かと何かの組み合わせで、いきなり0から生まれることは少ない。また、新しいアイデアは基本的にうまくいかなく、はじめは皆に受け入れられることが少ない。そのため小さく始めて試してみることが重用だとされる。
上記は、大きな組織から小さな組織のトップになっている人にとっては当たり前すぎるくらいここ20年位、様々な経営書や雑誌や記事で語られています。しかし、いざそれを自分たちの部隊で行おうとするとできません。そこで基本的に、上記のような環境を作らなければならないというマネジメントは簡単なフレームワークを構築することが求められます。
ここでいうフレームワークは、あくまでも従来の既存事業の延長でのキャッシュフローの創出ではなく数年先のキャッシュフローの創出を目的にする場合です。そのためにマネジメントが行うべき手法は3つです。環境を創ること。参加を促すこと。そして真摯に対応することです。
(環境を創ること)
将来のキャッシュフローの創出には、従来の既存事業での当たり前をすべて逆転することが大切です。失敗やわからないことが基本で、それぞれが独立して成果を出す発想から、相互依存しながら少しづつカタチを創っていく。間違っても失敗しても、小さな成功を収めても、それらの因果を確認して将来につなげるための率直な意見交換が役割に関係なく必要です。
そのために最も重用なことは将来のキャッシュフローの創出の意義です。つまり新規事業を創出する目的は既存の事業を行っているプレイヤーにも一様に理解させる必要があります。新規を創出するプレイヤーはなかなか成功しないことに苦しみます。既存のプレイヤーは失敗を繰り返すプレイヤーを見て予算の無駄遣いだと嘆きます。しかし、そこには大義があり明確な目的が有ることを都度理解させながら将来の期待と今の行動の意義を養生することが求められると思います。
(参加を促すこと)
従来のマネジメントは自分のネガティブな面を見せることを避けていたと思います。既存の仕事は、ある程度計画してそのとおりに結果を示すことができました。そのため計画遅延や何らかの失敗があれば、それを取り返すべく必死に挽回させたと思います。時にはそれを隠したくなることもあったでしょう。
しかし新しい取り組みは、不要です。完璧ではないことを常に認め、不備がどこにあり、どこが脆弱化を常に明らかにして認めることが大切です。隠すなどは論外です。これはマネジメントだけではなく、一緒にチームで動く仲間に対しても同じマインドセットを提供しなければなりません。新規のチームであったとしても、過去は既存の仕事を繰り返す中で評価を得ています。自分がうまくいかない経験にもがき、苦しみ、そして隠したくなるというルーティンに陥るからです。
そのためにはマネジメントは良いことも悪いことも傾聴することが大切です。決して声を荒げたり、罵声したり、責任を押し付けたりしてはいけません。当然ながら部下はマネジメントの感情や行動をつぶさに観察していますので、そのような態度が少しでも見え隠れし始めたら、現場のことや進捗状況に対して、恐ろしくて本当のことを話せなくなるからです。
また、時には関係していないと思われている部隊への情報も意図的に集めることが大切です。新しい仕事のバリューチェーン(価値を創出する一連の流れ)自体が確立されていないから、様々な部隊の関わりに中止する必要があります。そのため意見を集めるためのフォーラムや自由な会議を定期的に利用して集めることが求められます。まさに、自由に発言ができ、皆が発言しているから、自分も発言しようとする雰囲気の養生が鍵になると思います。
(真摯な対応)
うまくいかない、そこに対して皆で議論をする。自分が掌握していない部隊の声にも耳を傾ける。書くのは簡単ですが、実際に行うのは大変です。将来に向けて新たな方法でキャッシュフローを創出する役割があるマネジメントであれ、半年、3ヶ月で何らかの評価をくだされるので当人もプレッシャーです。その中で失敗の話やうまくいかない話に耳を傾けなければならないのです。タフな仕事です。しかし、これがまず持って重用な態度になることを忘れてはいけません。
繰り返しですが失敗を恥じる文化を変える必要があるからです。従来の既存事業の延長とは全く概念が異なる取り組みを行うからです。常に過去ではなく、みらいに目を向けます。どんな些細なことにも耳を傾け、自分でできない場合はチームや外部の支援を得られる体制を構築します。そのためには他のグループとの日頃の関係構築なども非常に重用です。知らない奴の助けをするできた仲間はあまりいません。
ただ、将来のキャッシュフローを急ぐために法令に反すること、ガバナンスに反すること、明らかな違反に関しては、寛容にするのではなく明確な制裁措置が必要です。ただ、自分たちの中で大義名分を示し、自分たちの文化を示し、自分たちが絶対に行ってはいけないことは行動をする前から明文化して定期的にその意味を理解させる取り組みは必要です。
新しいことへの挑戦と取り組みは、結局その組織とマネジメントの絶え間ない探究心の追求うと絶え間ない学問の取り組みに近い活動になると思います。既存の過去身につけた知識や経験を生かしてなんとか仕事の成果を出そうと思う人がいたら、その時点でアウトです。
上記を読んで、新たなキャッシュフローの創出に対してワクワクした人は、今すぐ手を上げて新規創造の部隊に異動ください。もし、それを拒まれるのであれば、一生そのような活動はできないでしょう。組織を見直して、合理的に自分の活路が見いだせる組織に転職することを考えても良いでしょう。あなたのようなマインドの持ち主はどのような組織に行っても評価されるからです。
こちらは、「九州・アジア経営塾」主催の碧樹館・モジュールⅠ(セッション9.12)向けのページです。
9月12日は、コースワーク「社会・市場の見方を理解し、ブランド力を築く」の一つの視点として「ジョブ理論」を中心に企業における戦略立案やマーケティングの考え方を整理します。9月12日の当日のセッションは議論を中心に行うため参加者は事前に準備をすすめてください。
【事前課題】
課題図書を読みながら、次の動画を視聴下さい。また、3つの事前課題を意識して動画を視聴下さい。
1) 課題図書、及び動画視聴中の疑問や気付きや感じたことを整理する。
2)ジョブ理論の考え方を活用、あるいは応用していると思われる企業の事例を1つ見つけてA4用紙1枚程度にレポートする。
3)自社商品を1つ選択して、ジョブ理論に当てはめて考える。その際、「解決する顧客のジョブ」「現在の課題」「その課題に対しての打ちて」を考える。
【動画】
(実践ジョブ理論2 ジョブ理論のフレームワーク)
(実践ジョブ理論11 ゴール不明の取組に対しての打ちて)
(実践ジョブ理論16 ジョブの見つけ方)
(実践ジョブ理論17 ジョブ理論の必要性)
(実践ジョブ理論42 あらためてジョブ理論を開設する)
(実践ジョブ理論43 ジョブ理論を実現する組織)
◇暗号資産技術を使った新しいビジネスモデル
原田です。
各スポーツクラブが暗号資産技術を利用した「ファントークン」の導入を進めています。現在、急速に普及が進んでいるブロックチェーンの応用で、新たなビジネスモデルが誕生しています。このモデルはスポーツクラブだけでなく、様々な分野へ波及すると思います。
クラブのファンは、クラブが発行するトークンを購入します。誰がどれだけのトークンを保有しているかは、ブロックチェーンで簡単、確実、安全に管理できます。また、クラブはこうしたトークンの発行、管理をITサービスベンダーへ委託します。
トークンを購入したファンは、株式と同じように、持分に応じて様々な特典(限定イベントの参加など)を得たり、クラブの意思決定(ユニフォーム・グッズのデザインなど)に参加できます。
熱狂的なファンにとっては、単に視聴するだけでなく、何らかの形でクラブの経営に関われることは、大きな魅力です。
◇新しい収益の柱
スポーツクラブの主な収入は、入場料収入と、スポンサー収入(広告料収入)です。しかし、このコロナ禍で、入場料収入に大きな打撃を受けました。また広告料収入も、コロナ禍の影響を受け、金額が大幅に減少しました。さらにメディアが多様化するなかで、放送料などは、一回あたり金額が少なくなっています。
そのなかで、「ファントークン」の発行が新たなビジネスモデルとして注目を集めています。クラブは最初のトークンの発行時だけでなく、トークン保有者が別の人へトークンを販売した場合も、その販売金額に応じて手数料を得ることができます。この保有権の移転、手数料の徴収もブロックチェーンを使えば簡単にできます。このとき、「ファントークン」が最初の発行時よりも高い金額で売買されれば、クラブが得られる手数料もより高い金額になります。
◇メガクラブから地方クラブまで
世界的なフットボールチームのバルセロナは、2020年6月にファントークンを約260円で販売しました。60万枚が2時間で完売しました。合計で、約1億5千万円です。ここからさらに転売による手数料収入がに見込めます。他にも、ユベントス、パリ・サンジェルマンなど名だたる強豪クラブが相次いでいます。現在、これらのメガクラブのファントークンを管理するのは、地中海の島国マルタに本社があるチリーズという企業です。このようなベンチャー企業が、歴史あるメガクラブの委託を一手に引き受けています。
埼玉県川越市にあるフットボールチームのCOEDO KAWAGOE F.Cは、まだ社会人リーグに所属する全国的には無名のチームです。30年までにJリーグ加盟を目標にしています。このクラブは、約1,500万円のファントークンを販売しました。
世界的なクラブから、地方のアマチュアクラブまで、ファントークンを活用しています。フットボールだけでなくバスケットボール、卓球など他のスポーツでも、ファントークンを使った新しいビジネスモデルを模索しています。
◇2つのポイント
この世界的な流れには大きく2つのポイントがあります。
まず一つは、コロナ禍のなか、各クラブが新たな収益の柱を求めて危機感を持って取り組んでいるということです。平常時であれば、スポンサー契約で100億円単位の収入を得るフットボールのビッグクラブなどは、こんなややこしいことはしなかったと思います。
こうしたビッグクラブが危機感を持って本気で取り組んでいるので、これからファントークンをベースにした新たなサービスが生まれてくると思います。
次に、この動きはスポーツクラブだけでなく、様々な分野へ波及するということです。当然、有名人のファンクラブなどは相性が良さそうです。更には、クラウドファンティングの進化バージョンにもなりそうです。株式やゴルフの会員券なども管理の仕方が抜本的に変わるかもしれません。地方にある小さな飲食店が、自分のお店のファントークンを発行することも可能になります。
現在、コロナ禍の自粛ムードのなかで経済が停滞しているように感じる方は多いと思います。しかし、そのなかでテクノロジーの普及が進み、新たなビジネスモデルが次々と生まれています。「AI」×「クラウド」×「5G」のトライアングルが完成し、ブロックチェーンが普及しただけではありません。世界的にライフスタイルが変化しました。各企業が危機感を持って様々な取り組みを進めています。実はビジネスの世界はびっくりするほど激しく変化しています。コロナ禍終息後の世界は想像もつきません。
◇動画案内
ブロックチェーンの原理について、gritの動画で解説しています。こちらをご視聴いただければ、その原理のシンプルさと、活用範囲の広さに驚くと思います。
以上、最後までご精読ありがとうございました。
→ 【YouTube公開】わかると驚き! ブロックチェーン 〜ビットコインの仕組み・その他の活用事例まで〜
早嶋です。
(なぜ、リスキングやリカレント教育)
リカレント教育という言葉が紙面やニュースに出るようになり、最近はリスキングといワードも目にするようになりました。リカレント教育は、キャリアを中断して大学などに入り直して自分のスキルや能力を向上することを指しますが、リスキングは仕事を継続しながらスキルを継続的に高めていく概念を指しています。
近年、学び直しが話題になる社会的な背景はデジタルトランスフォーメーション(DX)の影響でしょう。2020年1月の世界経済フォーラム(WEF)では人工知能等の技術革新と普及による第4次産業革命への対応策として仕事をしながら能力をアップデートする重要性が提言されました。その追い風のように一連のcpvit-19。これまでテレワークなどに対して及び腰だった企業はその必要性に迫まれ、社内のIT脆弱性を再認識している昨今でしょう。
日本の教育は、早い人はお受験が幼稚園からはじまりますが、多くは親心で、良い幼稚園に行けばストレートで大学までと、微妙な勘違いがきっかけになっています。そして中学校や高校の受験が続き、メインディッシュは大学受験です。そのためか大学になった当人は、何らかのプレッシャーから開放されて、自ら進んで学習することを忘れ、一番需要な時期に骨抜き状態になり遊び呆ける始末。そして就活という踊らされた言葉にのっかり、就職することをゴールにこれまた必死に活動を続けます。
そして社会に出ると、日本企業の多くは新入社員教育から入社3年目、5年目教育などと企業が力を入れているOFF-JTと現場で実務をこなしながら仕事の内容を覚えていくOJTを習熟に、本来最も大切な自分から将来のキャリアをイメージして学ぶ自己啓発がほとんどなされなくなります。なんのためにじっとこらえて受験勉強を続けているのでしょうね。
日本は国内総生産(GDP)に対する企業の人材育成投資の比率が主要国では最低です。入社時が浅いときは社員教育に熱心なのですが、肝心なキャリアを積む過程での教育制度は大手企業でも微妙と言わざるを得ない状況です。それも、日本企業の多くが伝統的に入社して、その人の能力を見極めた後に、役割を与えるという仕組みが背景にあると思います。欧米では、先に仕事や役割が有るため、その基準があれば年齢関係なく仕事とポストを与えられます。そのため必然的にその役割に就くために自分から積極的に啓発するしかないのです。
高度成長期のように、一つの技術を習得して10年単位で食える時代は良かったのでしょうが、今のように、技術のサイクルが目まぐるしく変化するときは、ベテランこそ常に技術をアップデートし続ける必要があるのです。そこにDXの波というのがリカレント教育やリスキングなどの教育関連の言葉が闊歩して言る背景にあるのでしょうね。
(各国の状況)
主用な大手企業は国内外を問わずリスキングに投資しています。covit-19があけて次の時代が来るタイミングで特にデジタル関連の人材を大量に保有したいと考えているのです。日本経済新聞社の試算では一連の経済の押し上げ効果を700兆円と期待しています。
逆を言えば、DXがシフトした世の中のことを考えた場合、今の仕事がなくなっている可能性は皆に一様になるのだから、給与をもらって仕事をしている殆どの人がリスキングの必要性があることの証左です。先のWEFは2025年までにデジタル加速で事務職等の職種、約8500万人分の雇用が失われる代わりに、AI専門家等の職種に約9700万人の雇用が生まれると予測するのです。となると急激に、新たな人手が生まれるわけではないので、おおくの場合今の人がバージョンアップせざるを得ないのでしょうね。
一応、現時点のところでは主要国は次のような策を打ち出しています。英国、成人に対して無償で職業訓練を開始し25億ポンドを拠出する。米国、製造や環境関連分野において労働力開発に1,000億ドル投じる計画あり。韓国、スタートアップと連携し若年層のデジタル教育過程を開発。デンマーク、職業訓練受講者の失業給付の引き上げ。
その中でシンガポールは各国のモデルになっていると言われます。従来から外国人労働者の受け入れを拡大する同国は、失業者が増えるなどの国民の不満は強かったと思います。2010年頃、新たなスキルを学んでもらう生産性を向上する政策を導入。2万5千もの訓練コースや25歳以上の全国民に4万円程度の訓練費を支給する制度を行っています。関連する政策には国内主用企業や大学が関与して、2020年には40代から60歳に支給する訓練費を増額しています。このように国家的に国民一人あたりの生産性を向上する取組を進めているのです。
そして、日本。公共職業訓練の受講者を増員とあるだけで、具体的な動きは見えません。大手企業がリカレント教育やリスキングに関して動きはあるものの、毎年言葉を変えてIT人材を●千人増やします!と言っているだけで実質的な効果は出せていない状況です。
公共で見ると、上述している通り、公的支援のGDP比率は主要国の中で最低です。17年比較では0.01%で米国の3割、独の6%程度の数値で極めて低い水準です。国は、コロナ対策で観察した通り、休業手当を補助する雇用調整助成金に4兆円を投じていますが、それを受ける条件として一定のDX関連の教育を半年受けることなどの将来を見据えて策はほぼありません。常に雇用政策の力点は過去を見ており失業にフォーカスしているのです。
早嶋です。
ガソリンスタンドを数十以上経営する企業は、業態をガソリン販売中心からカーケア商品と言われる、洗車、オイル、タイア、バッテリー等のグッツ販売、そして車検や車販やカーリースへの提供に業態をシフトしています。この変化は文字で書くと「そうなの?」程度でしょうが、ジョブ理論でいるところのビックハイアへのフォーカスからリトルハイアへのフォーカスといい意味で大きな戦略転換になります。
■自動車販売台数
国内の自動車販売台数のピークは1990年頃でおよそ年間780万台。そして徐々に減少し1996年に若干の盛り返しがありましたが、それ以降は下り坂。現在2021年時点ではざっと500万台まで落ち込んでいます。
■ガソリンスタンドの店舗数
ガソリンスタンド(SS)の店舗数のピークは1995年頃で6万件です。そこから減少が続き、2003年頃に5万件、2009年頃に4万件、2018年頃に3万件と現在は3万件を下回ります。
■自動車の燃費
乗用車の燃費は1993年頃は1㍑あたり11キロ程度でしたが、2006年頃に14キロ程度まで向上します。国内では1997年にトヨタがハイブリットカーを発売したのを皮切りに燃費効率が良くなります。2009年頃には16キロ程度まで向上し、現在では乗用車の1㍑あたりの平均燃費は20キロから22キロ程度と1993年頃の2倍くらいまで伸びています。
■車の保有台数
現在、国内の自動車の保有台数は7,500万台から8,000万台です。この中には、バスやトラックや特殊用途の自動車も含まれます。ざっとここ10年の間で乗用車が4,000万台、軽自動車が3,000万台を下回る数で推移しています。
■試算(SS減少のシミュレーション)
SSによって月間に販売する油量は異なります。少ないところでは60kl/月前後で大型のスタンドでは300kl/月を超えます。仮にSS1店舗の平均油量販売が100kl/月だとします。SS店舗のデータを様々に見ると月に2回程度の給油来店があり、1回あたりの給油量は20㍑程度です。したがって、月間に販売される油量は以下のように推計できます。
・SS店舗数 約3万件
・SS店舗 平均販売油量 約100kl/月
SS月間販売総量=3万件✕100kl/月=30億㍑/月
ここから逆算して、SSを利用する乗用車等の台数を推定してみます。
・乗用車等 月2回給油、1回あたり20㍑
乗用車等の総台数=30億㍑/(2✕20㍑)=7,500万台
かなりざっくりとした計算ですが、大まかな辻褄は合いそうですね。
■リトルハイアにフォーカスした際のSSの粗利
従来通り、SSが油量の販売にフォーカスして商売を行ったとします。その際の毎月の粗利を予測します。現在、1㍑あたりのマージン(口銭)は10円から20円です。ここは間をとって15円と考えます。
SS1店舗あたりの油量の粗利=100kl/月✕15円=150万円
店長1名(40万円)、社員1名(30万円)、パート・アルバイト2名(30万円)として100万円。人件費比率50%としても費用は200万円程度はかかるでしょう。と考えると150万円の粗利では利益が出ませんよね。確かに苦しいイメージがわきますね。
そのためSSの経営の主体を給油メインの商売から付加価値商品に準じる、車のケア商品、洗車、オイル、タイア等、その延長の車検や車販やカーリースに触手を伸ばす理由が見えてきます。
■SS減少のシミュレーション
これまでの議論だと、なんとなく車の販売台数の減少と低燃費化の影響によりSSの経営環境が悪化したと考えることができます。そこで、車の販売台数を時を100(780万台)とした場合、現在は500万台程度なので64になります。車販ピーク時の平均燃費(1990年)は1㍑あたり11キロ程度。現在は、22キロ。このように考えると車の販売台数の影響0.64と燃費の影響が半分なので全体を1とした場合、0.32(=1✕0.64✕0.5)程度になるのでピーク6万件のSSが1.92万件(=6万✕0.32)になってもおかしくない数字です。
ただし実際は、車の保有台数で見ると、1990年は乗用車約2500万台、軽自動車約1500万台で合計で約4000万台でした。現在は、乗用車約4,000万台、軽自動車約3,000万台の合計約7,000万台です。そこで1990年の自動車保有台数約4000万台を100とすると現在は175(=7,000/4,000)です。
上記と同じ理屈で計算します。燃費の影響は0.5なので175✕0.5=87.5。従ってピーク時6万件の87.5%程度の数字、つまり約52,500件程度がSSの妥当な店舗数と推計できます。
ありゃりゃ、実際よりも減少しているぞ!ってことが言えます。とすると実は燃費の影響によってSSが減少したというのは全てを説明する要因ではないと言えます。
■SS減少の他の理由①
SS業界において1996年4月に「特定石油製品輸入暫定措置法」が廃止されます。これは特石法と称されIEA(国際エネルギー機関)の石油製品(ガソリン、とうっ湯、軽油)の輸入自由化要求に対して国内の石油業者を保護する目的で1985年12月に公布された法律です。特石法の施行によって石油製品の輸入については、貯油能力、製品の品質調整能力、製品の輸入量の変動に対応できる国内代替生産能力の3条件を満たす業者のみが輸入登録資格者として対応できる。という事実上、輸入業者を精製元売事業者に限定した内容でした。この規制緩和が廃止され輸入事業者に対して備蓄要件以外の制約が外れ競争が激しくなったのです。そのためSSのピークが1995年頃になっているのです。
■SS減少の他の理由②
更に、2010年6月「危険物の規制に関する規則」が改正されます。これによって2013年1月末までに給油所の地下タンクを改修することが必要となり、消防法の許可を得られない給油所が多数出てくることになります。地下タンクの改修交換は1,000万円から2,000万円の費用がかかると言われ、ただでさえ競争が激化して採算が取りにくくなったSSは継続が困難になったのです。
■SS減少の理由とポテンシャル
SS減少の理由は、車の保有台数こそ増加しているものの、1)燃費効率がピーク時の2倍程度まで高まり高効率の車が出てきた、2)特石法の影響で石油業界の規制がオープンになり競争が激化した、3)「危険物の規制に関する規則」によって地下の改修を出来ないSSが一定数いた。という複合的な理由であることがわかります。
一方で、SSスタンドは長らく規制に守られており、設備産業としての計画的メンテナンスを実は考慮していなかった地場の店主が2013年頃に市場から一気に追いやられた。という厳しい見方もできます。そして今SS店舗を展開している企業は、そのような状況にも耐えうる企業ということも考えられます。
車を取り巻く環境変化として、今後、電気自動車や可能性によっては一部水素を燃料とするモビリティが増えてきます。しかし一方ではガソリン車の販売が禁止になる2035年頃から急激にガソリン車がなくなることは無いでしょうが、燃料主体でのSSは確実に収益に陰りがあることが予見できます。
そのため従来の要領で立地戦略と規制に守られた商売を行ってきた企業文化があれば、今後の対応は厳しいこと間違いありません。
しかしながら、燃料がガソリンから電気や水素になっても、車の洗車やタイアの交換、可動部のオイルの調整等のメンテナンスは発生します。また、電気自動車になり車の自動運転が急速に進み保有から共有(シェア)になった場合は、同じ車体を複数の他人が使い回すことになります。当然に車内の清掃ニーズが高まります。しばらくの間は、人間型のロボットが開発されて普及するということも無いでしょう。自動運転をベースにシェアをすることを
現在のSSの立地条件は住宅地、商業地、工業エリア、そして幹線道路沿いです。つまりガソリン車が自動運転の電気自動車になっても上記のメンテナンスを委託して行う場所としては最適なのです。
早嶋です。
人の評価を行う際は、何かを成し遂げる際の過程(プロセス)を見るか、何かを成し遂げた後の成果を見るかに分かれると思います。
例えば、中学や高校などでは頻繁にテストが行われていました。毎学期や学期の中間などです。これらはプロセスと成果を同時に図るテストとも解釈できます。しかし、それぞれの成果は限られた単元を範囲とした確認テストですので、全体の能力を評価できたかと言えば謎です。当然にその目的は、勉強した範囲を生徒が理解しているかを確認するための目的が主だった思います。
また、生徒を評価する際の基軸も基本は勉強の成績のみ。その学校がどのような人材を育成するのかについて深い議論が行われているか否かが不明ですので、実際に成果を評価することは難しいと思います。
本来、義務教育であれば小学校と中学校でどのような人材を創出したいかが先にあり、そのためのカリキュラムが定期的に改善され、そしてそこから生み出された人材をその後も定点観測をする必要があると思います。しかし、この手の義務教育はその最中のみの評価しか行っていなく、更に理想とする人材像は学校によってバラバラなので、なんのための義務教育かが不明です。
私だったら、義務教育の過程において、正しい日本人としてどこに行っても正しい行動ができ、人に対して本来の優しさを発揮できる。あるいは、最低仕事をする上でも、生きる上でも必要な知識を身に着けている。などと定義を示すと思います。このような目的があれば、例えば、今の義務教育には戦後に無理くり改定された歴史認識などを見直す。算数の延長に税金の計算や基本的な財務諸表を読む訓練を入れる。国語の延長に民法や商法などの基本と日本と他国の憲法の枠組みなどを理解する内容を入れる。理科にはITやAIなどを活用した場合の倫理的な考えやテクノロジーと法制度の遅延などの議論を入れる。等、目的に応じて教える方法、教師、教材を適切に変えると思います。
と個々まで書いて気づくことは、人を評価する際は、先に基準が有るべきだということです。それは目的であって、評価する以前になぜ、評価すべきなのか?の目的が大切だということです。しかし世の中、全てHowやWhatが先行して一人歩きしています。何かに悩んだ際は、まずはWhyに注視し、歩みを止めてでも目的を確認することが先だと思うのです。
原です。
地域とゆるくつながる考え方として、最近注目を集めている考え方が関係人口です。今までは、地域と人の関わりとして、定住人口、交流人口というキーワードが注目されてきました。
最初の「定住人口」については、人口減少による限界集落や自治体の消滅危機が叫ばれているので、定住人口が注目されるのは当然のことです。少しでも人口を増やしたいという観点から、UIJターンによる移住を最優先の政策として自治体で優劣が競われることになります。実際、UIJターンの希望者は増えています。
続いて「交流人口」については、すぐに思い浮かぶのが観光です。特徴あるイベントや地域の特産品づくり、コト体験などをうまく組み合わせると観光客増につながり、地域おこしの打ち手になることも多いのです。
しかし、地域についての選択肢が定住人口、交流人口しかないと考えると関わり方が限定されてしまいます。定住・移住は良いことではあります。ただ、定住・移住して、その地域に深く関わるのでなければ、その地域について意見が言えない。よそものにいろいろと言われたくないという考えにつながるのであれば、地域と柔軟にゆるくつながることができなくなってしまいます。
さらに、多くの自治体が競って定住・移住政策を打ち出したとしても、限られたパイ(人口)の奪い合いとなり、どこかの地域の定住人口が増えその他の地域の定住人口が減るというゼロサムゲームとしての限界があることも事実です。また観光をきっかけにその地域に関心を持ち、定住・移住することもあるでしょう。ただ、関わり方というのは観光だけではないはずです。ミレニアル世代などの若者世代では、社会貢献の意識が高まっており、地域へも何らかの貢献をしてみたいとの希望があります。そこで、観光以外の選択肢が望まれるわけです。
このような社会の変化の兆しを反映して、総務省の研究報告書では関係人口という考え方が提唱されました。報告書で関係人口は長期的な定住人口でも短期的な交流人口でもない。地域や地域の人々と多様に関わる者と定義されています。そして具体的な関係人口の種類としては、近居の者、遠居の者、何らかの関わりがある者が例示されています。
関係人口の関わり方の具体例として、特産品購入、寄付(ふるさと納税など)、頻繁な訪問、ボランティア活動、2拠点暮らし、多拠点暮らしを挙げています。
多様な関わり方を自由に選択し、定住・移住でもなく、交流・観光でもなく、地域の仲間として貢献したいという気持ちに沿って行動している人も増えています。
従来は、複数の地域に同時に関わることには否定的なイメージがあったかもしれません。1つの地域に住みその地域に尽くすのでなければ、居住の意味がない。そうでなければ、いい加減だという批判的な考え方です。しかし、2拠点暮らしや多拠点暮らしのように、複数の地域のファンになり、複数の地域に貢献しても、本来、何ら問題はないはずです。これは、社員の兼業・副業を嫌い、1つの企業だけに忠誠を尽くすべきとする従来の考え方と似ています。
また、多拠点暮らしをする人にとっては定住・移住が最終ゴールではないというイメージも分かりやすく伝わります。多様な選択肢があってもいいけれど、やはり最終的に必ず定住・移住してほしいとなれば、真の意味で選択肢が増えたとは言えないでしょう。定住・移住をゴールとせず、探究人としてさまざまな地域を訪れ、それぞれに貢献していく。その生き方にも価値があると肯定されれば、安心してゆるく地域とつながることができる柔軟な社会が創造できるのではないでいょうか。