早嶋です。
組織内で仕事をしている方の特徴で、何かを決めることができる方とそうでない方に別れます。
例えば、新たなプロジェクトを開始する場合。そのしえんで相談があった場合は、その目的やゴールの確認から始めますが、そこを決めて欲しいという。一瞬、んっ?それは本来我々ではなく、プロジェクトのオーナーが決めることだと思うのです・・・
そもそもどうして、今回のプロジェクトを依頼されたのか、そこを紐解くと整理できいると思うんですが。そのプロジェクト自体は社長からの指示で、誰もその意図をつっこんだり、確認していない。さらに事業部長はそれをうけて伝言ゲームのようになんとなく、できそうな若手に降りてくる。そして若手はPJTを作る。何のため、とか関係なく会議隊が出来上がっているのです。
実に不思議でしょ?普段はコンサル費用や研修費用に対して、とりあえずネゴってくるのに、最も大切な分に対しては何の議論も行っていないのです。まぁ、我々が食べて行くためには、その当たり前のことをご指摘差し上げ、そこを作りだす、或いは確認することから始めるので納得度が高くなるのでしょうが、それって当たり前なのでは、と思うのです。
一例にしか過ぎませんが、なんか上から言われたのでプロジェクトをおこないます。というかたが大きな組織には一定数あると思うのです。すると当然ながら、なぜ、この取り組みを行うのか?なんて考えないので、どのような形式でこの取り組みが終わったらいいのか?なんて見ないのです。
ゴールも目的も成果物もイメージせずに、プロジェクトは予算をかけて動き出します。そこで何をして良いかわからないヒトは、それっぽい会社に丸投げして、それっぽいことを行ったふりをして仕事をするのです。
なんか無駄ですよね。
これはM&Aの世界でも観察することができます。歴史を持つ企業は、ある程度既存の事業モデルで安定した収益を稼ぐことができます。しかし、今後のことを鑑みるとやはり今の事業モデルが心配になり、新しい事業が必要だという判断をする。正当な議論です。
しかし、これまで既存の枠組みに乗っかって事業を行ってきたので、社内に新たな取り組みを始めるマネジメントや役者が少ない、あるいはいない状態になっている。それに気がついたからゼロからやってみようという議論になっているのに、どうしたら新しい事業ができるんだ?という。それはやって見ないとわからないでしょ。と突っ込みたくなるが、思考は既存の事業の延長なので、新規事業も3年後に◎十億と設定するとできると主ちゃうのです。
そうなると、次は新規事業の部隊が創設されます。そしてメンバはいつものメンバ。というのも大きな組織であれ、小さな組織であれ、その取り組みに対しての目的や条件を考えた上での人選をしているフリで、実は常に同じ役者に声をかけます。そしてそのメンバが常にてんてこ舞い状態で、さぁ、どうやってやるんだ?と、目的のWhyや新規事業の領域などを考えることなく、Howである具体的な手法を探し出そうとするのです。
そして、机上で計画して、Webでリサーチしてあっという間に1年、2年。それなりの予算を使っているとおもうのですが、誰も行動していないから新規事業の勘所も種も生まれません。
そこで煮えくり返って、もううちはそんな時間が無いからM&Aをするぞ!とどこから流行っているキーワードが飛んでくる。お決まりのパターンでいつものメンバがM&A部隊として部署名を変更する。パターンは同じなので皆考えずにM&Aアドバイーにまるなげするのです。。
なんだかな。
根本は何も決めないことが理由なのでは無いか。とつくづく思うのです。わからないなりに、このよなことをやってみた方がよいのではないか。だったら、仮にそれが正しいか、いま時点でわからないから1ヶ月程度行ってみようよ。そして、その結果から再度自分たちが向かうべきところを決めよう。それがあってそうだったら、もっと資源を費やして一気に行ってみよう。そんなことも決めきれないのです。
だから戦略コンサルという仕事があるのでしょうが、なんとなく、その決めれないヒトの集まりが今の日本にはたくさんあって、将来の可能性をツビしているのではないかと思うのです。