早嶋です。
新型コロナの影響下、コンビニとスーパーの需要に大きな変化があります。そもそもコンビニやドラックストアにスーパーは押され気味だった背景は、少子化であったり核家族化であったり、もっと言えば食の個食化にあったと思います。それが緊急事態宣言とともに、スーパーでまとめて買うという昔のような消費者行動が戻ってきたのです。
全国スーパーマーケット協会の統計によれば2020年1月まで実に15ヶ月連続のマイナス成長です。消費税の軽減税率なんて全く関係なく業界全体で低迷が続いていました。それが2月は5.5%増、3月は7.4%増、4月は緊急事態宣言と共に2桁増のスーパーが続出しました。
この感覚は実際に生活していても感じます。普段のスーパーと明らかに人の混み合いが違います。はじめは休日だから混み合っていると思いましたが平日でも基本スーパーは混み合っていました。
外出が自粛され家族が集まるため、スーパーでまとめ買いする消費者行動が定着しているのです。対してコンビニは単身世帯や独居、そして家族住まいでも個食を対象としていたため、2月頃からの世帯の消費者行動の変化に対応ができなくなっているのでしょう。
コンビニは、立地がよく利便性が高い一方、定価に近い価格で販売するビジネスモデル。しかし、この状況下、少しでも現金を手元に残そうとする消費者心理はやはりスーパーに向いたのでしょうね。考えて見れば当然の流れですね。
コンビニの中で最も苦戦している戦略は、オフィス街に積極出店した店舗でしょう。都内の従業者だけでも900万人のポテンシャルがあった街のコンビニ需要は外出を控える一連の動きで打撃が大きいことは予測できますよね。特に、近年は彼ら彼女らのランチの需要まで取り込んでいましたからやはり直近付きの売上は軒並み前年付マイナスですよね。
特にファミマは積極的にオフィスや駅前の都心部に出店をしていたため最も売上減少が大きく15%近く下げています。一方でセブンは首都圏の住宅地の近くに立地を展開していたためコンビニ3社の中で最も減少幅が少ないです。それでも5%減少ですから業界的にいかにダメージが大きいかわかります。
今回の落ち込みは一時的なものではなく、継続すると考えると、コンビニは立地戦略を見直す必要がでてきますね。それから商品の品ぞろえもです。
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