早嶋です。
とある創業家の話です。およそ100年前に起業し、当時は土曜日も日曜日もなく働いていました。そのため創業した日時が土曜日だったといいます。当時は石炭バリバリの時代。同じ時期に創業していた同業者とエネルギーの価格競争が続きます。
ビジネスモデルと言えば、大量に仕入て大量に販売する。基本的には今も大きく変わらない状況ですが、知名度が低い後発企業からすると仕入れも販売も苦戦していました。そこで同社が力を入れたことが、良好な関係、信頼、真摯な営業活動でした。商品の差別性が難しい当時から、組織、人の品質を高める取組をしていました。
今では考えられませんが、当時はサービスを強化するということで主要都市には2〜3㌔くらいのメッシュの細かさで代理店をつくり、徹底的に人の温かみのある営業戦略を構築します。当時から人間は信頼そのものと考えていたのです。
商売は順調でしたが戦争や災害の影響で事業が傾きます。それを同業の仲間が助けます。現在では数百億規模の借入と、それよりも大きい金額の返済を助けてもらったそうです。互いの信頼関係に基づき、同業が競い合うのではなく助け合っている。なんとも信じられませんが、当時からの信頼関係があったのでしょう。
そのころから同社は、二度と同じ過ちを侵さないようにと先見によって計画、決断、実行することを肝に命じて社員とともに事業を拡大していきます。
当時の創業家筋を良くしる話です。当時から社長は社員が喜ぶ姿をみるのが好きだったそうです。自分たちの仕事は地味で、あまり知られていない。しかし、有力な企業として業界では知られている。不利を追わないで堅実に経営をされていました。常に人を財産として信頼を失わないように当たり前の取組に注力しています。