早嶋です。
昨日、2月7日の日経新聞の春秋は仮想通貨についての内容でした。
ーー日本経済新聞 2018年2月7日 ーー
▼ドルやユーロ、円が空前の勢いで市中に供給されるなか、ビットコインは通貨としてよりも投機の対象として普及してきた印象がある。あげくが昨年の暴騰と今年はじめからの暴落といえまいか。そして足元では株式相場が激しい変動を演じている。リーマン・ショックからやがて10年。金融の世界は相変わらず不安定だ。
ーーーー
2000年の歴史を振り返ると、通貨は常に最新の技術を用いています。そして現在我々が使っている紙や金属は明らかに過去の最新テクノロジーです。
「自然通貨」:貝、石、骨などの希少性の高い自然の素材
「商品貨幣」:穀物、家畜、布などの商品としての価値を持っているもの
「金属貨幣」:金や銀などの持ち運びに便利で耐久性のあるもの
「鋳造(ちゅうぞう)貨幣」:金属を一定の形状にして、一定の品質と重さを刻印で保証したもの
「兌換(だかん)紙幣」:一定の金貨や銀貨などの「本位貨幣」との交換を保証した紙幣
「不換紙幣」:金貨との交換の保証のない紙幣
となると、今後の方向性として現金の概念がデジテルにシフトすることは歴史からみても自然な流れです。現在は様々な組織が自由に仮想通貨を発行していますが、中央銀行も現金の概念をデジタルにシフトする取り組みはあるでしょう。ビットコインの出現によって中央銀行が追い詰められて発行するか、もともとの戦略的なシナリオで計画していたかは不明ですが、物理的な通貨を電子的な通貨へ移行させる構想は当然です。
少し調べてみると、物理的な通貨を完全に廃止する動きはまだありませんが、政府が仮想通貨を発行するとあらゆる事務作業が開放されます。給与支払い、税金、社会保険、家計のやりくりが電子的になれば、わざわざ人間が確認してコンピュータに入力するなどの無駄がなくなります。税の申告や支払いも自動的に行われるので期末、年度末のやたらと意味のない忙しさからも開放されます。
自分たちの子供が父親になった頃、子供の歴史の教科書に、昔の現金として、現在流通しているお金が資料として掲載されている。というのはあり得るシナリオでしょうね。