http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ03IG8_T00C15A8MM8000/
キャノンが2018年を目途に国内のデジタルカメラ生産を完全自動化する方針を発表しました。投資額は130億円。これに伴って期間工場にロボット生産などを研究開発する拠点を新たに新設する予定です。キャノンの発表では、熟練技術者の高度な技能を自動化することでコストを最大2割削減できるようです。
世の中の少子高齢化に加え、熟練工の技術承継問題に対して機械化とIA化が確実に企業に導入されるようになっています。このような動きは航空機産業や食品産業、農業など多岐にわたったところで観察できます。
キャノン:2018年を目途にデジタルカメラの生産を完全自動化。人手を1/5減らして最大2割のコストカット。
三菱重工業:米国ボーイング社の次期主力大型機向けのラインに自動化技術を新設。15%のコストカット。
三井造船:鉄板切断などで産業用ロボットを活用。生産性を30%アップ。
キューピー:箱づめやラベル貼りなどを自動化へ。
オムロン:家庭用血圧計の生産に自動化を導入。中国の生産を一部国内に移管。
とこのような流れになると、これまで人件費の安い場所に工場を設置してコストを抑える動きが、向上の設置条件が同じになったら国内に一部回帰する動きも出てくると思います。もちろん、自動車のように、全ての部品メーカーがクラスタ化―して海外に流出したものについては難しいですが、いくつかの業界に関しては、国内の工場回帰が見直されるでしょう。
しかし、どこかの自治体のように、工場誘致=人での確保=雇用の拡大というシナリオにはなりませんね。自治体の工場誘致合戦の考え方も変わっていくでしょうね。