パナソニックは大衆向けで、ソニーはブランド。それに対してシャープのイメージは、ちょっと変わった白物家電、目の付け所がシャープでした。
シャープペンシルから始まったシャープは、白物家電に参入して、カシオの土壌であった電卓戦争で液晶の技術を磨きます。一時期は圧倒的なシェアと存在感を誇示しましたが、価格戦略によって結果的に失敗。
カシオはクオーツがコモディティになった時期に、Gショックというブランドを開発しセンセーショナルをおこします。多機能、デザイン、価格帯がうまく世の中にマッチして今でも確固たる地位を気付いています。カシオは当時、時計は秒単位の足し算電卓と、ちょっと強引という解釈をしながらも参入を果たしたます。ある意味、自然な領域だったのかもしれないですね。
いずれも経営戦略で言われる選択と集中の結果です。結果論的に成功したら花道ですが、失敗した途端企業はいばらの道を歩むことになります。これに対してヤマハ発動機は発散と自立を掲げて事業を行っています。他者がやらないことをニッチ市場で、自分たちの体力にあう規模で試すという戦略です。
ヤマハはレジャー用品の総合百貨店のような感じです。当初は主力の自動二輪が法規制や環境の変化、消費者ニーズの変化によって国内の収益が著しくダウン。そんな当時レジャーやマリン、ロボットへの参入をはたします。
ヤマハは他の屋台骨がしっかりしていたので発散と自立という見方がしっくり見えてきますが、もしロボットに再起の道をかけていたら、周りの見方は異なったかも知れません。
選択と集中。発散と自立。どちらも紙人への戦略。つまるところ勝てば官軍で今良い企業も5年後はわからない。今苦境に立たされている企業も5年後に春がくるかもしれない。しかしながら、選択と集中や発散と自立を考える時期が早いか遅いかは経営者の意思。となれば勝てば官軍ではなく、その方向性に持っていくスピードや意思決定が企業の経営を左右する。とするとやはり軍師の采配は極めて重要なのです。
参照:毎朝繰り広げているオンライン議論から参照抜粋編集