早嶋です。
数年前に滞在した時よりも明らかにアラブ系の人が増えていると感じます。ハロッズやセルフリッジなどの高級デパートの化粧品売り場、バック売り場、靴売り場などではアラブ人でいっぱい。しかも単にウィンドウショッピングを行なっているのではなく、次々と購入している様子が伺えます。
家族連れで買い物をしている方々が多く、皆が高級ブランドのバックをぶら下げて通りを歩いています。身に着けているアクセサリーも実に綺羅びやか。
ピカデリー・サーカスからリージェント・ストリートを抜け、オックスフォード・ストリートからマーブル・アーチまで。もともと多種多様な国々の人が歩いていたとおもいますが、今回、特に印象を受けたのがアラブ人でした。当然ながら日本人は海外に行くたびに姿が減り、歩いている人はほぼ見かけません。外地での人の観察は国の経済状況を如実に表します。
アラブ首長国連邦(UAE)の経済は、世界的な金融危機や政府系企業の債務繰延をめぐる混乱(ドバイ・ショック) の影響で2009年に大幅にマイナス成長でした。しかし2010年以降は景気が持ち直しているようです。その要因は、原油価格の上昇とアラブの春です。
2011年以降、日本での震災、原発停止の影響で火力発電用の燃料需要が高まりました。これはUAEにとって輸出を押し仕上げるプラスの要因。また、アラブの春によってリビアの原油量減少、経済制裁に伴うイランの産油量減少があり、それをカバーするようにUAEが石油を増産しています。ドバイの春はUAEの観光業も押し上げています。不安定な情勢と心象によりエジプトなどの他の国に旅行していた観光客がドバイに集中しているのです。
そんな景気の良いアラブ人がロンドンにやって来て買い物をする。ロンドンオリンピックの時は、アラブ人ではなく中国人にフォーカスを当てよ!とかく高級百貨店ではアナウンスされていたようですが、今は再びアラブ人の財布の紐が緩んでいるようです。