かなり乱暴ですが、携帯会社の利益構造は、
利益=(契約者数×ARPU)−(設備投資の減価償却+端末調達+販売コスト+人件費等の管理費+その他コスト)
契約者=既存契約者+純増契約者=既存契約者−解約者+新規契約者
→解約者を減らすべく満足度を上げる・・・ネットワーク、端末、料金、ブランドでの競争
→新規契約者を増やすべく魅力度を上げる・・・ネットワーク、端末、料金、ブランド、販売力での競争
ARPU=音声通話+通信料+コンテンツ情報料
→通話料、通信料は固定化のため、コンテンツ情報料を上げる
有料の自社サービスや決済手段からの手数料収入を増加させる
⇒各社の無料自社サービスはARPUへの寄与ではなく、満足度への寄与
設備投資
→契約者の満足度、魅力度への大きく寄与。ただし、ここを削減することが、利益貢献が最も大きい。
ドコモは満足度、魅力度を優先し、多額な設備投資を継続。
auは世界的にシェアの低いCDMA2000のため設備コストに、W-CDMA陣営より、規模の経済が働きずらい。
SBMはSprint買収で設備コスト(ただしLTEのみ)を下げようとしている。
端末調達
→ドコモはiPhoneを持たないことで、ローコストなAndroid端末を豊富にラインナップできるはず
が、国内メーカも政治的に採用しなければならないため、強みを生かしきれていない
auは新たにiPhoneを採用し、既存のAndroidとうまくバランスさせている。
SBMはiPhone中心の調達により調達コストを下げられず、かつAndroidラインアップを増やせない構造となっている。
SBMとしてSprint買収によるバイングパワー向上による調達コスト削減を期待。
販売コスト=1契約獲得あたりのコスト
→純増数獲得競争により、上昇。
競争の構造として、純減回避または純増推進するためにコスト方を悪化させて満足度、魅力度を向上させて行く必要があり、販売力とネットワーク、端末コストをかけて他社から契約者を争奪している構造となっている。