早嶋です。
新華社通信が日本人が好きな中国料理ランキングを発表して、そのトップは四川風麻婆豆腐だとコメントがありました。
–引用
中国と日本はいずれも、独自の伝統ある飲食文化が発展してきた国だ。日本料理といえば、新鮮な素材を活かした淡泊な味が特徴だが、日本人が最も好きな中華料理は、それほど「淡泊」ではない。日本の某大型ネット掲示板がこのほど発表した「日本人が好きな中国料理ランキング」によると、日本人が最も好む中国料理は、四川風麻婆豆腐だった。環球網が報じた。
–終了
参照:http://www.xinhua.jp/socioeconomy/photonews/339033/
で、なんでこんなの発表するの?と思わず考えました。意味はない、とすると展開出来ないので、何らかの意図があるという前提で考えます。
発表元が新華社なので何らかの政府の意図があると考えます。習近平国家主席が就任後に初めて日本の要人である福田元首相と会談したことに対する花添なのでしょうか?一方で、抗日運動で様々な内容をメディアを通じて未だに報じているので矛盾もあります。
楽観的に捉えると、ニュートラルなニュースのテーマを持つことで中国も尖閣諸島に対する加熱ぶりを覚ましましたよ、もっと友好的な関係になりましょう!というシグナルでしょうか。であればテーマは何でも良かったのでしょう。和訳の原文を見ても、日本を皮肉る表現もなし。かといって中華が日本料理よりも優れているというニュアンスもありません。冷静に日本との関係を見始めるイメージを提供しているのでしょうか。
習近平国家主席に変わり、日中関係を徐々に修復する。市民感情をなだめるいともあるのでしょうか。従って、日本の何かを直接的に褒めることをせず、中国の味がわかるとは、日本人もまあまあだな、といった雰囲気を作って共産党の抗日路線と矛盾しないようなメッセージを送っているのでしょう。中国政府が、尖閣問題による反日暴動、高騰する人件費、陰りが見えてきた中国経済等々、中国に嫌気がさした日本企業が、中国から出て行かないように、気を使っているのとも取れますね。
が、ある程度矛盾を持った国でもあります。対外的な顔と国内向けの顔を使い分けているのかも知れません。
で、なんでこんなの発表すると?と思わず考えた次第です。