早嶋です。
2040年の人口統計予測が発表されました。
参照:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130328-00000089-san-soci
都市部を含めて47都道府県の人口が全て減ってしまう。人口はそのまま経済活動の衰退を意味します。従って、早く打ち手が必要ですが、その議論は進んでいません。私は、移民の重要性を強く感じます。が、移民という言葉に対して、島国根性的にアレルギーを示し、議論することなく、考察することなく、一方的に排斥する。やや時代錯誤を感じます。
先週の日経新聞に法人税ゼロ特区のニュースがありました。例えば、この施策は優秀な移民の受け入れのテストとして、活用できると思います。日本での意思決定は長らく議論して大きく始めます。従って、既に時代遅れになっている割にはコストをかけすぎて成果が見えません。方向を修正するのも一苦労です。それよりも実験的なプロトタイプの積み重ねもあっても良いと思います。今回の特区は、そういう意味でスモールスタート、クイックフィードバックが可能です。
参照:外資誘致へ法人税ゼロ特区 競争力会議で提言へ http://goo.gl/b7fQ8
上記に関して東京が動いています。虎ノ門から新橋にかけて外国企業の呼び込みができる開発です。ここでも特区についての議論がありました。法人税は28%程度、さすがにゼロは難しいようですが、動きがあることはよいことです。
印象として残っているのが、2008年、2012年の世界の都市ランキングです。日本は4位(1位から3位はNY、ロンドン、パリ)のとこ、2008年には10位以内に入っていなかったシンガポールとソウルが2012年には5位と6位にランクをあげていることです。
シンガポールの象徴の一つになりつつあるマリナベイのCEOは、「海外から企業や顧客を呼び込むために大規模な展示施設や宿泊施設、娯楽施設などを全て集中して用意することが戦略のコンセプト」と語っていました。アジアのハブを何処にするのか?北米やヨーロッパからすると、シンガポール、ソウルと比較されることは間違いないですね。
参照:http://www.tv-tokyo.co.jp/zipangu/backnumber/20130401/
参照:東京都アジアヘッドクオーター特区
http://www.chijihon.metro.tokyo.jp/ahq_project/japanese/
追い上げを見せる他の国と日本の違いはなんでしょう。一つに長期的なビジョンがあると思います。シンガポールは10年先、20年先の計画をしっかりと組み、その実現に向けて確実に行動を遂げています。韓国も1997年のIMF危機以降、国が変わりました。かつてリー・クアンユー元首相は「日本みたいに移民を拒むと全てが無になる」と言っていました。外からみると日本は移民を拒んでいるようにみえるのです。
シンガポールの出生率は日本と同等の1.2。このままでは、2025年頃より人口減にはいります。そこで、現在人口530万人を2030年までに690万人に増やすことを国会で承認されています。議論のレベルの違いが分かります。