早嶋です。
エナジードリンク。エネルギー補給を訴求し、カフェイン、アルギニン等の成分を含む炭酸飲料でレッドブル・ジャパンがレッドブルエナジードリンクのブランドで投入したのが日本での始まりです。
レッドブルは2006年以降にスポーツや遊びでのエネルギーチャージを訴求して、クラブやナイト業態での展開で認知度を得て徐々に市場を拡大していきます。そしてエクストリームスポーツのスポンサーや、街角を走るミニを改造したレッドブル号で無料サンプリングを度々行いさらなる認知度を獲得して行きました。
2011年にはレッドブルの売上が100億を突破。その影響から各社がコンビニを中心にエナジードリンクの棚を確保するようになりました。1本あたりの小売単価が200円前後で売れ筋となれば流通側のメリットも大きくなるので急激に浸透しましたね。
レッドブルに追随するように、
2012年にはコカコーラシステムからバーン
アサヒ飲料からモンスターエナジー
サントリー食品インターナショナルからペプシエナジーコーラ
が次ぐ次に投入され、商品ラインナップが各社充実してきたこともあり、市場は活性化しています。
2012年のエナジードリンク市場が267億円で前年比の約2倍。2013年は392億まで成長する見込みです。(出展:富士経済)
最近、伊藤園のエナジードリンクPowerfullアミノ酸5000mgが発売されました。清涼飲料業界では上位を占める伊藤園は、売上比の半分はお茶、中国茶や紅茶まで入れると6割以上がお茶関連です。従って、他の飲料は、業界の中では上位とは言えません。
そのためでしょうが、伊藤園は必ずと言ってよいほど市場で目立った商品が出ると模倣したかのように商品開発を行い、流通の力を生かしてそこそこの売上を確保する商品に育てています。
例えば、トクホ関連では、サントリーの黒烏龍茶の対抗に2つの働きカテキン烏龍茶。花王のヘルシア緑茶の対抗に2つの働きカテキンジャスミン茶や2つの働きカテキン緑茶。そして花王ヘルシアスパークリングの対抗にStylee Sparkling。どれも後発ですが、コンビニの棚をそこそこ確保するまでになっています。
今回のエナジードリンクのPowerfulアミノ酸は明らかにレッドブルを意識していると思います。去年にエナジードリンクとして躍動力を投入していますが、今ひとつの売上でした。そこでレッドブルを想起する青いパッケージで容量も200mlのショート缶にしているところを見ると、今回も流通のちからでおこぼれ頂戴作戦なのでしょうね。価格を150円としてチャンピオンのレッドブルの7割り程度の価格に抑えたところも、この市場で後発だけど取りに行きますよ!ってメッセージでしょうね。