早嶋です。
去年と変わったこと。お天気情報に、花粉に加えてPM2.5の情報が加わったこと。特に九州、福岡、佐賀、長崎は大気の流れの影響を大きく受けるためセンシティブな話題です。
現在の産業レベルを更に発展させたい中国。従って、直ぐに中国の石炭発電と自動車規制を厳しくすることは困難でしょう。が、これは一国だけの問題ではないので近隣諸国を含めて解決していくことが重要です。
日本は大気汚染に対しても先進国で1960年代には同様の問題を抱えていました。しかし、約50年の年月で気象状態はよくなり環境改善が確認されています。自動車の排ガス規制や工場汚染の規制などが生んだ結果でもありますが、その一方で日本が持っている技術とノウハウが蓄積された結果でもあります。中国や他の後進国の大気汚染に協力することで日本は世界にも貢献することにつながります。
ところで、中国の大気汚染についてその原因について調べてみました。いくつか調べてみた結果、政治的なしがらみ、既得権争いの結果もあるように思えてきました。
参照:中国の大気汚染問題、解決阻む国有企業の既得権益
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD060N1_X00C13A2000000/
上記レポートのサマリは次の通りです。90年代なかば以降大気汚染が深刻化している。かつては石炭火力発電所からでる窒素酸化物や硫黄酸化物に問題があり、それを脱硫・脱硝設備が義務化によって徐々に改善される。が、この4年、5年は古いディーゼルエンジンの自動車やトラックからPM2.5の発生が目立つ。元々のディーゼルエンジンの質が悪いことに加え、燃料の質も悪いことが原因。そしてそのエンジンと燃料の供給元こそが中国の大手国有企業。この既得権益が残っているため、規制の効果が出にくいと言うのです。
仮に日本が技術協力を持ちかけても、このしがらみがあればことはスムーズに進まないと思います。従って、日本のみならず近隣諸国と共に中国に直接的に働きかけて、問題を解決していくことも重要だとおもいます。
上記は体外的な記述ですが、一方でこれだけの汚染が続いている国内の動きはどうなのでしょうか?日本では中国国内の事情は報道されていません。日本の50年前の状況を考えた時、その被害を直接受ける方は、内部にいる国民でしょう。これもWebでサーチした情報なのですが、それでもやはり揉み消しが合っていることがわかります。測定される数値や基準値をいじるのは当然の行いとして横行しています。されにひどいのは健康被害を訴える住民を警察が作為的に10日間も拘束するなど、やはり信じられないことが平然と行われているようです。
ってことは、海外のアプローチがあったとしても、やはりそう簡単に内部の組織が動くことは考えにくい。であるならば、それをベースに我々は対応をしておかないといけない。そういう悲しい結論んになるのかも知れません。
参照:闇に葬られる「イタイイタイ病」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20110222/218546/?rt=nocnt
参照:中国で「公害病」深刻化
http://www.asahi.com/international/intro/TKY201204230507.html