早嶋です。
価格設定を検討するにあたり、消費者アンケートは参考になりますが、一方でバイヤーを説得する内容にならないときもあります。バイヤーの方々は価格設定に対して得意げになりますが、多くが直近の行動と結びつけて考えています。例えば、最後に顧客と厳しい交渉を行い、その価格交渉の印象が頭に残り、全てにおいて当てはめようと考えます。
これは明らかにバイアスです。人は直ぐに思いつく経験や行動をよくある典型的な事例だと思い込みます。この傾向は利用可能性バイアスと称されますが、企業が価格を決めて、バイヤーに相談する場合などによく観察されます。場合によってはコンサルにも当てはまるかもしれません。本来ならば市場を冷静に判断して意思決定をして貰いたいのですが、一筋縄では行きません。
例えば、これまでなかった市場に高級ラインを持って行っても市場は受け入れないとか、コンサルの料金は1日の上限がいくら以上は有り得ないとか。すべてを直近や自分の経験を元にかたる。多くの場合、バイアスがかかっていることを理解しなければいけません。