早嶋です。
リーダーもマネジャーも素養があれば苦労はしないと思います。しかし、実際は後天的に身につけて頂き、企業のレベルアップを図ることが行われています。
リーダー対象のリーダー研修は、in-house training とOJTを交互にこなして行っている企業があります。その場合の講師は、リーダーのメンターになるような人材スペックの必要性を感じます。講師は、リーダーの上司である所長レベルの人のような立ち位置の人が兼任出来れば一番良いと思いますが、都度、所長レベルの人がその役割を担えないという現実もあります。また、実践して来ていることを体系的に整理して、第三者に伝える能力は、リーダーが本来有している能力と別になる場合もあります。その場合、外部に委託してリーダー研修を行っていく必要も理解出来ると思います。
では、日本企業でのリーダー研修と称する場合、マネジャー研修とは別の位置づけて実施されているのでしょうか?
ある会社では、部課長クラスだとマネージャー研修、 係長、主任クラスだとチーフ・リーダーと呼ばれ、単に業務や責任の範囲が狭まっただけの役割に対しての研修を提供されていました。 そして、特徴としてあるのが仕事をベースとする研修が主で、リーダーやマネジャーのイメージが掴みにくいものになっていると思います。
別の会社では、リーダーもマネジャーも同じ意味で使われています。リーダーとマネジャーの意味の違いを理解している人が少ないのか。管理職は、マネジメントすることに力点が置かれ、生産性のない書類のチェック、承認、部門間の調整に多くの時間を割いいるのが実情でした。一度、各組織の目標発表に参加させて頂いたことがあります。しかし、実態は上から降りてきた目標を復唱するようものばかりで、自分達でビジョンを描いていない。そのことを指摘して会場が凍り付いた体験を何度もしています。
また、別の会社の事例です。こちらでは、マネジャーとリーダーは別の研修でした。 明確な位置づけではないのですが、リーダーは、マネジャー候補でした。 リーダーは、メンターとなり、新人、後輩のトレーニングを行い、マネジャーに進捗、結果報告を行う。しかしマネジャーは忙しいので、リーダーに任せているというのが実情でマネジャーとほぼ同様の役割を果たしていました。
別の組織では、マネジャーの育成のために、シニアマネジャーが、マネジャーとプレーヤーとの3者面談を行っている組織もありました。シニアマネジャーが、マネジャーへのほめる、叱責をプレーヤーの前で行い、プレーヤーにもマネジャーの前で行うという仕組みです。ややいびつな感じでしたが、マネジャー、プレーヤーはいいわけが出来ない点、成長するケースが目立っていました。
一方で、まだまだ多くの企業では、技術が優秀だからとか、営業成績が高いから、という理由でリーダーに認定しているケースを目にします。スポーツ選手などに当てはめると分り易いと思いますが、リーダーとプレーヤーの能力や評価は別です。従って、組織的に段階を踏んだ研修や育成の仕組みを取り入れていくことは需要だと思います。