早嶋です。
戦国武将のリーダーシップの在り方。例えとして歌にされているのは有名です。
「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」(信長)
「鳴かぬなら鳴かせてみせようホトトギス」(秀吉)
「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」(家康)
企業コンサルを通じて、様々なリーダーに接していますが、上記のどれが正解と言うのはありません。部下の役割、能力レベル、モチベーションレベル。業界や市場、会社が置かれている状況によって様々に異なるからです。しかしながら、自分だったらどのリーダーシップの在り方が良いのか?を考えるには非常に良い歌だと思います。
リーダーが状況と組織が求めるモノを判断して自信のリーダーシップを発揮することは需要です。上の歌から分かるように、信長は冷徹なリーダーです。凡人には理解できない、しかし時代の要請に答える才能を有していました。まさに危機対応型のリーダーシップです。秀吉は陽気なリーダーでしょう。秀吉に従えば、儲けられる。そのようにフォローワーに思わせる。人の心をつかむ技、人心掌握を備えた経営の達人だったと思います。そして、家康。彼は、内向的なリーダーです。報復を武器に組織を固めて敏腕を振るう。負の心理操作が実に巧みなリーダーでした。
日本は、戦後からバブル気にかけて秀吉型のリーダーを多数輩出してきました。名経営者の多くは、秀吉のような型に当てはまると思います。しかし、経済の成長が右肩から平行になるにつれ家康がたの組織がためには熱心だけど、発展的な実績が出せないリーダーが主になります。司馬遼太郎は言いました。「日本は国としての峠を過ぎ、これからあるのは静かな停滞だけだ」 と。
これは20年も続いた失われた経済そのものですね。現在、完全に息がつまりきって、このままでは国の存続も危ういよ、というタイミングは、と信長型のリーダーシップが重視されると思います。先見性があっても、無能であるフォローワーの面倒までは見ないよ。そんな一見冷徹なリーダーです。