早嶋です。
第一類の大衆薬のネット販売も含めて可能になる。消費者の利便性は高まりますよね。そして、このニュースは、ネット通信業者とドラックストア、調剤薬局との提携やM&Aなどが今後盛んになることの先行指標にもなると思います。今後の変化が楽しみな業界の1つです。
参照:大衆薬ネット通販、「未開の地」開拓狙う各社 ケンコーコム勝訴確定で号砲
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK1104H_R10C13A1000000/
インターネットやWebの世界はこれまで選挙投票や医薬品販売の分野では聖域でした。が、これで確実に波がやってきます。実際、今回の判決は市場にもかなり明るく好意的に取られています。ケンコーコムの株価は急上昇しました。その差は、年明け前と後で実に3倍。これも象徴的でしたね。
参照:Yahooファイナンス
http://goo.gl/m5dXG
さて、この流れ、私は賛成です。しかし利便性以外にもフォーカスしてみましょう。薬はその効果のリスクとして副作用があります。従って、その差分を鑑みて使用する必要があります。処方薬は医師が全体のバランスを考えた上で患者に服用をすすめます。しかし、ネット販売では、このバランスは自分で考える必要がでてきます。つまり常にダウンサイドのリスクを一定取る必要があることを理解しなくてはなりません。
たまに市販の薬は利きにくいという方がいます。そのため市販の薬ではなく、病院にいってから薬を処方してもらうと。これは金額も安くなるし、安心です。このような使途は正しいのですが、病院の利用が促進されることは、今後の日本にとって不都合です。政府はジェネリックの推進をしていますが、一般用医薬品については触れていません。大衆薬の推進も政府としては気になることろでしょう。
参照:日本の製薬産業
http://www.jpma.or.jp/about/issue/gratis/guide/guide12/12guide_08.html
市販の薬について調べて見ました。結論、処方される薬と比較して同じ成分のものでも医療用と比較して、半分から1/5に抑えているそうです。普通の人が間違って使っても事故が起きにくいような配慮が背景です。従って、市販薬の薬は2つの理由から利きにくいと理解されても自然です。1つ目は、そもそも誤った薬を服用している。事故の配慮から成分量に配慮がある。です。
参照:一般市販薬の副作用と注意点
http://www.hyoyaku.org/cntnt.php?cnt=407
現状のリスク対策として市販薬の全てに添付文章がついています。でも「いちいち読んでられない!」が本音でしょう。仮に読んでも専門用語が難しくてよくわからないというのもありますね。企業としては、何か起こった時のリスクヘッジとして、お国の指導に従っているだけ。ほら、書いているでしょう!って。
さぁ、Webでの販売が本格化するとそれにともなくビジネスが考えられますね。お薬手帳のクラウド版です。個人の薬の履歴をワンクリックで共有できる仕組みです。フリーのモデルで始めるかどうかは別として、Webで一括管理できると便利です。