早嶋です。
大学3年生の夏、春の長期休暇を活用して、実際の就職、社会の体験を積むことで、生徒と企業のミスマッチを防ぐ目的があります。近年の就職情報サイトには、インターンの情報も充実されています。
インターンの先進国アメリカでは、無給扱いのインターンが9割を占めます。インターンは企業が学生を大学入学時から職場体験をさせて、卒業するまでにその職場で必要となるテクニカル・スキルを引き上げる目的もあるようです。就職難の米国では、インターンシップは就職にはほぼ必須。個人のインターンシップが既に採用選考の1つのプロセせうになっているようです。
そもそものインターンの理由は大きく2つあります。
1)超優秀な学校を「エリート候補」として青田買いして、インターンを通じてキャリア形成支援をして新卒で入社してもらうこと。
2)その他の学生は「非エリート候補(課長どまり)」として、採用選考のリスクなくコストを極力安く獲得すること。
上記は主に欧米の理由です。従って欧米では、大きく2つの対象者に対してのインターンプログラムが準備されています。冒頭のコメントは、ミスマッチの解消という社会的な観点にフォーカスしていましたが、実質的には採用選考プロセスの一助をなすものと理解したほうが良いのかも知れません。
一方、日本でのインターンは次の理由が多いでしょう。
1)いわゆるメディアで言われるインターン。採用選考プロセスとは別に、学生の就業感形成と就職活動時のミスマッチ解消を目的としたもの。
2)実質は早期採用選考。インターンを通じて、他企業より先に良い学生を囲い込むためのもの。
社会で定着しているインターンは、1)ですね。そもそも経団連が独自に決めた倫理憲章のような位置づけで、経団連に参加している大企業が、あくまで自主的に守っているルールに過ぎないものという性質があります。つまり、参加していない企業やそもそも大多数を占める中小企業は、守んなくても誰にも何も言われません。
経団連憲章の1)は、2)の行為を禁じていますが、参加していない企業は2)の行為をしたところで別に何の問題もないです。ユニクロは経団連の定めた倫理憲章に疑問を呈しているため、まったく無視しています。
http://blogos.com/article/42747/
大企業と中小企業の差からみても、1)よりも2)を中心にインターンに参加する学生のほうが多いようです。ちょっとグレーな制度ですが、インターンと採用はかなり結びつきが強まっていると思います。