早嶋です。
大学生の就職率が落ちています。これに対して、職が減っている、大学が増えすぎている、純粋にマッチングしない、など様々考えられます。一方で、卒業したら直ぐ就職というマインドを切り替えるチャンスなのかも知れません。例えば、30歳くらいまでは放浪しながら自分や世の中をしっかりと見つめなおす期間にする。昔と違って、人生50年から今は100年の時代です。自己がないままに社会に出ても、その後のペースが作れなくなるかも知れません。
一方で、就職活動が厳しくて、簡単じゃないかも知れない。そんな環境で自分の将来が見えなくても、例え中小企業であっても就職して、そこで働く人たちと触れ、企業を知り、社会を体験する。そのような体験を通しながら将来のすべきこと、やりたいことを見つけるのが望ましい姿だ。このように考えるのも正解だと思います。
きっと、賛否両論に別れる話ですね。
私自信の場合は、大学生活で漠然と考えた将来を一度諦め、就職しました。勤めていた時の前半の技術系の仕事、後半の企画系の仕事、両方の視点から自分のことを見つめなおすいい時間でした。就職したことによって、大きな組織のモノの考え方や進め方を垣間見ることができました。そして、その中で沢山の学びがありました。ある意味、就職した時点で、ゆるい環境を得れた3年間と自分を追い詰めていった4年間がありました。社会人になってから、結果的に自分のこと、将来のこと、世の中のことを考えながら仕事を行い、、結果、今の仕事を始めるきっかけを得ることができたと思います。
30歳を絶対的な期限にするのではなく、その頃までに一度、自分の強みや弱み、夢中に取り組めることや、絶対にやりたくないこと。所謂自分とは何か?を知る期間として真剣に考える。そんな時間に捉えると良いのかも知れません。この次期はカラダも頭も一番動きます。体力だって有り余るくらいあります。そのような次期に、将来の自分が見えるときっと、更に人生が強くなると思います。
一方で、意思が弱い人が、卒業してから就職をせずに放浪期間を経ると、全くの怠け者になる可能性もありますね。何もすることなくぷらぷら過ごし、将来も考えない。結果的に婚期が遅れ、少子化の加速の一助をなす。であれば、逆に就職前に見つけるための仕組みを提供する、或いは自分から探すことも重要なのかも知れません。インターンを含めて、高校生や大学生の頃からもっと企業や社会を身近に考える世の中を考える必要もあるのかも知れません。
この話題に関して、リンダグラットン著のワークシフトに興味ふかい記述がありました。未来のキャリア形成で主流になるのは、カリヨンリー型(添付カリヨンツリーのイメージ)のキャリアという内容。次のような記載です。
”精力的に仕事に打ち込む期間と、長期休業して学業やボランティア活動に専念したり、仕事のペースを落として私生活を優先させたりする期間を交互に経験し、ジグザグ模様を描きながら仕事のエネルギーや技能を高めていくのである”
リンダグラットン「ワークシフト
参照:http://www.lifehacker.jp/2012/09/120928book-to-read.html
著書の背景は、2000年以降に産まれる子供の半数以上が100歳まで生きるという仮説をベースにしています。現在の制度では、一般的な退職年齢である65歳以降、自分の望む生活水準を維持出来るほどの年金を享受できません。加えて、定年後の余生が長過ぎるから、何もしないで居る事に耐えられず、社会の一員として貢献したいと考える人が急激に増えていくのです。
冒頭にも書きましたが、人生50年から100年の時代。早急に何かを決めてずっと取り組まなくても、少しゆるく始めた所で、なんとでもなる。こんな楽観的な考え方も、場合によってはありだと思います。まあ、最終的にはその人が良かった!と思った人生が正解です。意図して道を選んでも、意図しないで選んでも、壁に当たったときに、心が折れない精神力。たとえズタズタになってもリカバリする力。自分から興味を示し、自ら学び、死ぬまで何かを吸収していく好奇心。そのようなことを人生を通じて体験することができることがあれば良いですね。
となれば、道は手段であり、そのような道をとっても正解。悟ることはより深いみのりのある人生。少なくとも自分でそう思える人生。就職率の低下に考えたことでした。