早嶋です。
コロナビールを外で注文すると、多くの場合、ライムがボトルにつめられた状態で運ばれて来ます。このライムを絞りボトルの中に入れて飲む。コロナビールに良くある儀式です。
この習慣は1981に生まれました。とあるバーテンダーがライムを瓶に詰め込んで提供すると、他の客がそれを真似をするだろうか?と仲間内で賭け事をしたことがきっかけです。夜な夜な、バーテンダーの気まぐれで始まったこの習慣、しっかり日本でも定着していますね。
今度はギネスビール。アイリッシュパブに行って注文すると、ギネスを注ぐバーテンダーの動作が興味ふかいです。まずは7分目までビールをついで、泡が落ち着くまで待つ。ある程度時間が経過したら残りを注ぐ。実に2分か3分の時間がかかっています。これを気にかける人は特にいません。
ギネスを飲む習慣にゆっくり注ぐというスタイルを味わうことがセットになっているのです。しかし、こちらの習慣は偶然に生まれたものではありません。90年代、イギリス諸島のパブではギネスの売上が低迷しました。客達がギネスが出てくるのに十分な時間を待てなかったからです。
会社は考えました。このイライラしているマイナスの部分をプラスに変えることができないか?と。そこで生まれたキャッチ「1パインとを完璧に注ぐのに、119.53秒を要する」。これを大々的に広告キャンペーンを行ったのです。これは直ぐに儀式となり定着したのです。
ちょっとした儀式。これはブランドを高めるために、商品と感情の絆を深める重要なエッセンスなのです。