日本のモノ作り、大丈夫でしょうか?何がかと言えば、顧客が必要としない機能満載の商品作り。口では顧客志向と良いながらも実際はかなりの技術志向。もしくは徹底的な低価格競争。
日本の有力な会社の多くは前者にのめり込んでいるように感じます。顧客にとって良いものとは、売り物(商品と価格)だけではなく、その売り方(流通や販促やサービス)も含んでいます。良いものの定義を今一度企業で考えたほうが良いと感じます。
後者はユニクロに代表されるコストリーダーシップを徹底する企業。そこまでする?というぐらいの徹底ぶりは素晴らしいですが、多くの商品を購入しても何となく満足感より残念感が残ります。かといって買わない訳ではないのですが、購入した後に「こんなに買っちゃった」と。何となく安いものを買った、価格に負けたという感情を抱きます。
良いものを安く。は素晴らしいですが、良いものはある程度金額を払わないと満足感も得られません。皆賀競争をしても、ハッピーになるヒトは少ないと思います。
何が何でも安く売る。そのためにコストを削減する企業努力は素晴らしいと思いますが、その努力が褒めた耐えられる世の中ではないような気がします。その日その時のイベントに応じてメリハリを付けて消費をする。我慢する時は我慢して、ハレの日はパッと使う。
企業努力で大規模経営をすると確かにモノは安くて良いものが提供できるでしょう。でも、小規模経営にしか出来なかった味のある商売を駆逐することになります。生存競争に生き残れないのは生涯ない、と一蹴するのは残念です。
何でもかんでもやりすぎない。ほどほどだから美しい。ほどほどだからまた、次に行きたくなる。欧州の国々には、いまも小さな町が自分ができる範囲で商売を続け、昔と変わらない生活をしている地域があります。そこに住むひとの表情がなんとも幸せそう。
大量製造、大量販売、大量消費。この文化はいつから生まれたのでしょうか?