一昔前まで韓国製と聞いてもパッとしたイメージが湧かなかったと思います。しかし、近年はそうではないですね。寧ろ親近感まで抱くかたもいるのではないでしょうか?その裏には、韓国政府が主導している国家戦略である『文化輸出戦略』があります。
当時、韓国文化を世界的なブレンドにする公約を掲げた李明博大統領は、大衆文化を有力な輸出コンテンツとみなして、海外進出を加速させました。そして現在では、同産業では外貨獲得に貢献するまでに成長しています。始めは冬ソナに代表するテレビドラマが中心でしたが、ジャンルが広がり近年はK−POPと幅広いコンテンツがあります。地域も日本だけではなく中国、台湾などの東アジア。そして近年は欧米諸国や中南米まで広げています。
この効果、何がすごいのか?例えば昔の日本製品のように「悪かろう、安かろう」というイメージが韓国製品にもあったと思います。しかし、いまでは韓国文化浸透のおかげで、クールなイメージが定着しつつあるのです。知人が話をしていました。ベトナムではサムスンはかっこいい!とイメージが強い一方で、日本製品は年寄りが使う製品のイメージと。
日本が粛々と20年の時を過ごしている最中、隣国韓国では戦略的に国のブランディングに取り組んでいたのです。韓国貿易協会が日本や中国、台湾やベトナムなどから韓国に訪問するバイヤーに対して実施した調査によれば、回答者の8割以上が『韓流ブームが韓国製品の購入に影響を与えている』と答え、4人に3人が実際に韓国製品を購入しているとあります。更に同協会は、今後のK−POPやドラマを通じて、韓国製品の露出を計り、加工食品や化粧品、そして衣類などの輸出にも影響を与えるだろうと分析しています。
韓国スターの創出⇒韓国製品のテレビの露出⇒韓国製品の販売増加⇒韓国ファンの増加というサイクルを有機的に活用して、世界的に共感される韓国ブランドを創出しているのです。あっぱれです。