答えの無い時代に答えを求める愚。明らかに世の中は10年前、20年前と違って変化のスピードが早くなっています。過去行ったことや過去の経験が全く役に立たなくなることも在るでしょう。仕事において求められることは正解を探すことではなく、立てた仮説を検証しながら実行し、長期的な利益を出し続けることです。
大学を出て会社に勤めた頃、やっぱりヒトから言われて何かを行うことがメインでした。言うなれば勉強です。仕事の内容も、与えられる研究テーマも、何もかにも勉強。きっかけは他人から。自分で決めたことではなく、ヒトから言われたことをインプットしてアウトプットする。
思えば小さい頃から学校と名のつく場でも勉強が中心でした。自分の好奇心や興味と関係なく、ヒトから言われてことをベースに勉強をすすめる。考えることよりも記憶を試されるような問題ばかり。クラスに30人いたら、30通りの考えが在るのが自然なのに、正解は一つ。全てを丸かバツかで判断されていたように思います。
一方、遊びの世界は違いました。早嶋は3人兄弟の末っ子で、いつも遊ぶ時は兄貴の子分。兄貴の友人からは、自然と『おまけ』と呼ばれていました。いつも、ちょろちょろどっちかの兄貴についていくからです。山に行ったり川に行ったり。海で遊んだり。
テーマは皆で考え、夫々で遊び方を考え工夫していく。自然が相手なので想定できないことが沢山起きました。そんな時も皆であーでもない、こーでもないと知恵をひねりながら議論します。そして、様々なアイデアを試しながら、ベストだと思う考えを抽出しては試してみる。そう、遊びの世界は常に学習だったと思います。
全てを自分の興味の中から、しかも自発的に考え行動するのです。誰かに指示を受けて遊んでいたわけでもないので、夕方になり夜になっても夢中でした。学習のモチベーションは勉強と違い永遠と続く気がします。
会社に勤めていた頃の後半。技術職から企画書に移動しました。自分から希望を出して足掛け2年。海外マーケティング部隊に移ります。この時の仕事は、テーマや課題は在りましたが、加えて自分でもテーマを設定して仕事をしていました。どちらのテーマも同様に興味深かったので時間も忘れて無心に仕事をしていました。この時も学習していたと思います。
そして会社を創ってから今でも。勉強はしたこと在りませんが、常に学習しています。最近一番思うことは、ワークショップ中に参加者の誰よりも自分の学びが多いことです。皆が真剣に話を聞いてもらいながら、考えて頂いている時に、自分の頭の中が一番フル回転で、整理されている感覚を覚えます。
からからに乾いた喉が水を入れて潤すように、なんだか脳みそのシワに知識や知恵が浸透する感覚です。きっと常に自分のテーマにすべてを結びつけて考えているから、どんなことでも吸収しようと必死なんだと思います。大人になったのだから、勉強はやめて、自分の意志で学習を続ける。こんなに楽しいことはないですね。