早嶋です。
先日、ワークショップで次のような質問を経営者の方から頂きました。将来のビジョンを考えながら、現在とのギャップを埋めるために時間の確保が必要です。しかし、実際は色々な仕事に追われて時間が確保できません。どうするか?と。
この質問は会社経営だけではなく、全てにおいて当てはまると思います。現在取り組んでいる内容は、過去に発生した解決策のための行動の結果です。つまり、現在取り組んでいる仕事が完成したとしても、それは過去に考えた内容の結果です。一方、新たなビジョンを考えて、それに向けて取り組む場合、過去の延長では達成できることは殆ど少ないと思います。従って、新たに行動として取り組まなければ達成する確立は1に近づかないでしょう。そう、パラドックスです。
今の仕事を片付けなければ将来に繋がらない。しかし、今の取り組みは過去の延長なので、自分が考えた将来のビジョンに直接繋がりにくい。
経営資源には、ヒト、モノ、カネ、情報などが言われますが、時間も限りある資源です。将来ビジョンが明確であれば、そのビジョンを達成するための時間の投資が必要になります。そのために行うことは、将来のビジョンと原状のギャップを整理して、どのような取り組みが必要なのか?を選択肢にして、何から始めるか?の優先順位をつけます。加えて大切な作業は、時間の見積もりです。どのくらいの時間がかかるのだろうか?という予測が必要だとおもいます。
予測ですので100%あっている必要はありません。しかし、その位の時間をかけて行動が伴わなければ達成できにくいということはわかります。そして、将来のスケジュールを開いて、先に時間を確保していくのです。
中小企業のコンサルをしていて、安定的に伸びている、もしくは業績が好調の企業の経営者は時間の使い方が上手です。一言で表すと、他人からコントロールされずに、自分で時間をコントロールしています。一方、低迷していたり、なかなか成果がでない企業の経営者は他人に振り回された時間の使い方を行っています。
時間。
大切な経営資源なのです。従って、投資の意思決定もお金や人材と同様に考えることが大切です。
感謝!