先日、長崎県にて市町村の職員を対象にマーケティングのワークショップを行いました。
えっ?公務員の仕事にマーケティング?と思われる方もいるでしょう。
しかし、考えてみてください。例えば、市役所を利用される市民の皆様は、市役所に何を求めているでしょうか?きっと、その地域の快適な、便利な生活ではないでしょうか?そう、それらは市役所が我々市民という顧客に対しての提供商品です。
そして、我々はその対価としての税金を支払っています。仮に、そのサービスが満足が行くものではなければ税金を払いたくないでしょう。あるいは税金をもっと減らせ!と思うことでしょう。これは、支払った価格よりも期待する製品やサービスが悪かったときに感じる不満と同等です。
市役所のサービスを利用する時に、利用できる場所や開いている時間。これはマーケティングで言う流通と同じ課題です。ターゲットである市民がもっとも利便性が高くなる場所でサービスを提供する。この考え方があれば、少なくとももっと早くに9持〜17時で休日は完全休日という営業時間はありえない!と考えたことでしょう。
普段は仕事をしている人が利用できるのは日曜日かも知れません、夜の遅い時間かも知れません。24時間365日あける必要はないですが、市民には平日の最も貴重なワーキングタイムに行くことができない人も沢山いるでしょう。そこで月に数回は、そのような人がサービスを利用できる時間や曜日も営業するというような発想はごく自然なことなのです。
もちろん、上記のようなサービスをただ提供するれば良い!というものでもありません。きっと公務員の立場からすると、いろいろと市民に良いサービスを提供しているし、準備している!と言う方も多いでしょう。実際に、そのようなモノが沢山あるのも事実です。
しかし、そのようなサービスを利用して貰いたい市民のうち、どのくらいが認知しているのか?を考えることも重要でうす。これは販売促進の問題です。なんぼ製品やサービスが良くても、ターゲットがその存在を知らなければそもそも売れることはないのです。この手の問題と何ら変わりません。
このように少しだけ考えてみても、当たり前ですが、マーケティングの考え方は地方自治体にとっても公務員にとってもフィットする概念であることがわかるとおもいます。
民間企業以外でも、マーケティングの考え方を使って、もっと良いものが提供できる世界になれば良いなーと毎日思います。そして、そのタメにお役に立てれば幸せです。