最近、企業でワークショップをしていて思います。会社の中で議論する機会が少ないのではないかと。
私は、2日間~3日間のワークショップを大手メーカーの管理職を中心に月に3回~4回の頻度で行っています。内容は、戦略立案であったり、マーケティングのシナリオを考えることが中心です。
例えば、戦略立案ワークショップでは、2日間~3日間の間で企業戦略を実際につくっていきます。もちろん、膨大な調査が必要なモノについては仮説ベースで進め、ワークショップ終了後に調査して頂きますが、その他の内容は、4人程度のチームに分かれて議論ベースですすめて頂きます。
特徴は、一つの議案をあらゆる方向から、あらゆる視点で議論して頂きます。場合によっては、私の方から敢えてアンチテーゼを投げかけ、上手くまとまった議論をひっくり返します。また、議論している内容の視点を変える質問を投げかけて、更に深めていただくこともあります。
殆どの場合、初日で皆さんどっと疲れるようです。1日7時間~8時間は、議論を続けるからです。もちろん、いきなり議論をしても、何から始めれば良いのか分からないので、私から議論する方向性や視点を投げかけます。そして事例を示し、その後、実際にチームに分かれて考えて頂く要領です。
しかし、2日目になると、人が変わったように皆が激しく議論をするようになります。意思決定を行う前までは、チームの発言を促し、様々な視点を考えます。そして、否定的な内容も、肯定的な内容を広く受け止め、様々な可能性を探ります。発言された内容は、全てホワイトボードに記して、チームが共有できるようにします。こうする事で、言った言わないを防ぐこともできるようになります。
2日~3日間のワークショップですが、終了する日には、それなりの戦略が構築されています。まだ粗削りですが、大きな方向性が示され、何をすべきかを明らかにしています。
参加者の感想の多くに、正しく議論をすることで、1人では考える事が出来ないアイデアや見方が出てきて、とても効率的に効果的にシナリオを考える事ができる、といった内容が多いです。
普段は、チームに分かれて仕事をしているモノの、仕事の内容が細分化され、相談はするものの、ここまで議論をする機会が無いそうです。こんな感想を見て、参加者の表情が明るくなってワークショップを終了すると、毎回、良かったな!と思います。
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