都内の医療関連会社が、医療法人を次々と買収をかけ、あたかも資金があるかのように見せかけて、粉飾決算を行っている、という話がありました。病院に目を向けた背景は、監査法人が見破りにくい事、病院は資産評価がしにくいというところです。
富士バイオメディックスの事件です。同社は名証セントレックスに上場していたH19年5月の決算で赤字であったのを、8億円程度の黒字として金融商品取引法違反の疑いがもたれています。
元々複数のペーパーカンパニーを利用して架空の取引を起こし、売上を水増ししていました。しかし、監査法人に疑問を持たれます。そこで考えたアイデアが病院の買収だったのです。水増しのための費用を経理操作として使ったのです。実際は、10億円程度で買収した医療関連法人を70億円程度で買収したように装い、60億円の差額をねん出して埋め合わせを行ったのです。
M&Aを不正に活用して、M&Aのイメージを損ねた今回の事件、本当に残念です。
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