年に2回~3回程度、海外に行く機会があります。これは大学生のころから続けていましたが、行くたびに思うのが日本人の少なさです。
大学生のころは、どこに行っても僕のようなバックパッカーか団体旅行のおじちゃんとおばちゃんがいたものです。そんなに遠くない昔の話です。
しかし、これはとても深刻な話だと思います。特に若い世代に対してです。日本は島国だから世界が一つになりつつあることを実感するのは実に難しい国です。ネットで自由に海外とやり取りができる昨今。それでも海外にが物理的に一つになりつつあることは実感しにくいでしょう。
なぜ若い世代の人が海外に出たほうが良いのか?これは今元気な国にお金が集まるからです。日本は人口構成が高齢者中心になっているので、どうしても景気というかお金を使う力が無くなりつつあります。一方、途上国は平均年齢が20代、30代とまだまだ若く、経済の成長に加えて、その世代が勢力的にお金を使います。この差は大きいです。
大学生と話をする機会を多く持っています。起業してから定期的に学生のネットワークに顔を出してお話をしています。今の大学生は就職難と言う事で、2年生、3年生から就職活動を行い、ろくすっぽ遊びもせずにもがき苦しんでいます。何かかわいそうに思います。それでも企業はNGを出します。もっと、なぜNGを出すのか?考えて見れば良いと思います。
国は新卒者の支援をしています。しかし馬鹿げていると思います。日本は就職難と唄われていますが、この比較を世界ですると逆転します。そもそも92%という就職希望者のうちの大学生の内定率は世界レベルに高いです。他の国はもっと低くて厳しいモノです。しかし、その数字が独り歩きして最低のように見られています。
そもそも何十社も会社を受けて内定をもらえない人の支援をするのは企業にとっても迷惑な話のように思えます。
もっと国や学生が取り組むべきことは、企業に必要とされる人間になるように教育する、あるいは学習することではないでしょうか?つまり、世界のどこにでても活躍できる人材です。昔は情報格差が問題視されていましたが、今後はモビリティ・ディバイドが問題になるでしょう。
国がもっと自由度の高い人材を教育して輩出するためには大学を含めた教育を根本的に見直す必要があるとおもいます。今の大学を見ていて企業の目から欲しい人材が育つとはなかなか考えにくいからです。新興国や途上国であっても、バリバリと出向いて働く意志のある人材です。
と言ってもなかなか響きません。それは知識としての海外を知っていますが、経験としての海外が無いからです。是非是非、大学生の一番大切な時期の2年生や3年生に、あるいは数年くらい留年したり休学しても良いので、この時期にこそ世界とつながっていきネットワークを世界中につくっていく準備をしてほしいと思います。
日本のマーケットは必ず縮小します。世界がマーケットになるからです。
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