本日はNTTさんにてマーケティングのワークショップでした。参加者の方々、お疲れさまでした。
質問に在りました、マーケティングの参考書籍です。以下を参照下さい。
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マーケティングの参考書籍
簡単に流れを理解したい方は、まず、「実況LIVE マーケティング実践講座」を読んでみて下さい。その他、興味がある方向けに、つらつらと紹介しています。
■入門書
●実況LIVE マーケティング実践講座 (単行本)
須藤 実和 (著)
決して入門レベルではありませんが、セミナーで一通りお話した内容を整理するために最も適しています。実例は、サントリーの飲料ですが、流れやコンセプトを非常によく理解できます。
●マーケティングを学ぶ人が最初に読む本 (単行本)
重田 修治 (著)
内容は非常にシンプルに書いていますが、広く浅く取り上げられています。通勤時間の往復で読める程度ですが、全体像を把握することが出来ますので、深く読み進める前に取りあえず読むといいと思います。
■MBAで最も読まれている本
●コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント 第12版 (ハードカバー)
フィリップ・コトラー (著), ケビン・レーン ケラー (著), 恩藏 直人 (監修), 月谷 真紀 (翻訳)
こちらは、世界各国のMBAのマーケターが必ず読んでいる書籍です。ざっと目を通し、必要に応じて深く読むスタンスで良いと思います。
●産業財マーケティング・マネジメント (HAKUTO Management) (単行本)
マイケル D ハット (著), トーマス W スペイ (著), 笠原 英一 (翻訳)
B2Bや特に産業財のマーケティングに特化した書籍です。上記同様、ざっと目を通し、必要に応じて深く読むスタンスで良いと思います。
★★
更に、興味を持ったら以下のような書籍もいかがでしょうか?
■経営者とマーケターを比較
●マーケティング脳 vs マネジメント脳 なぜ現場と経営層では話がかみ合わないのか? (単行本(ソフトカバー))
アル・ライズ (著), ローラ・ライズ (著), 黒輪 篤嗣 (翻訳)
STPの発想は時に、経営者にとって縮小する戦略のように聞こえるかもしれません。このニュアンスの違いを理解しながらマーケティング戦略を説明しないとトップの声が強い会社はマーケティングが出来にくい環境になるかもしれません。そのような背景を経営者とマーケターに分けて話されています。
■行動経済学関連の書籍
●セイラー教授の行動経済学入門 (単行本)
リチャード・セイラー (著), 篠原 勝 (翻訳)
●経済は感情で動く―― はじめての行動経済学 (単行本(ソフトカバー))
マッテオ モッテルリーニ (著), 泉 典子 (翻訳)
●世界は感情で動く (行動経済学からみる脳のトラップ) (単行本)
マッテオ・モッテルリーニ (著), 泉 典子 (翻訳)
●予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 (単行本(ソフトカバー))
ダン アリエリー (著), Dan Ariely (著), 熊谷 淳子 (翻訳)
上記は、全て行動経済学についての著です。近年、人間は合理的では無く感情によって非合理的な判断を合理的と考えている傾向が分かっています。消費者や最終意思決定者が決断をするときに何を考え、何を思うのか?そのような事を事前に考えながらプロモーションを行ったり、アプローチを考えたり、営業の作戦を考えたり。マーケティングをすすめるにおいて、非常に参考になる関連分野だと思います。
■ニューロマーケティング
●買い物する脳―驚くべきニューロマーケティングの世界 (単行本(ソフトカバー))
マーティン・リンストローム (著), 千葉 敏生 (翻訳)
●五感刺激のブランド戦略 (単行本)
マーチン・リンストローム (著)
●五感マーケティング (Nanaブックス) (単行本(ソフトカバー))
高橋 朗 (著), しりあがり 寿 (イラスト)
行動経済学と同様、今後、マーケティングの進め方に革命を起こす分野かもしれません。モノに飽き飽きして満足した時、人はインターナルな欲求を高めていくと思います。それは何か?精神とか安らぎといったモノです。これまでは全く計測する事が出来なかったので理論化して体系化する事が難しかったですが、脳に直接聴く方法がfMRIなどの医療技術の発展とともに徐々に可能になっています。それをマーケティングに応用したら?という神を冒涜する行為にも思える手法です。しかし、無意識は、実は脳が意識的に判断していることなのかもしれません。そこで、素直に脳に訊いてみよう!という潔い考え方なのです。
■ペルソナ
●ペルソナ戦略―マーケティング、製品開発、デザインを顧客志向にする
ジョン・S・ブルーイット著
ペルソナ戦略は、マーケティング手法の一つで、例えばWebサイトを構築するときに、架空の人物「ペルソナ」を作り、その人物に相応しいWebサイトを構築していくような手法です。理論自体は、99年に米国でまとめられ、以後ネットを通じて世の中に浸透している手法です。マイクロソフト、アマゾン、フェデックス、フォードといった企業はマーケティングにペルソナを取り入れて行っています。
マーケティングのプロセスの中では、セグメンテーション、ターゲティングというフェーズがありますが、ペルソナでは、コミュニケーションを行いたい対象をもっと具体的にペルソナとして創り上げ、ユーザーの代表として考えます。そして、そのペルソナが最も好むマーケティング・ミックスを提供する考え方です。
本著では、ペルソナの考え方から、企業がペルソナ戦略を実行していくときのシナリオがこと細かく説明されています。
■分析関連
●数式を使わないデータマイニング入門 隠れた法則を発見する
岡嶋裕史著
データマイニングの手法を気軽に知りたい人向けに書いた著書です。福岡⇒東京の移動時間で読めるくらいのボリュームですが、分かりやすくまとめられた一冊です。
■2位以下の企業が取る戦略
●Eating the Big Fish: How Challenger Brands Can Compete Against Brand Leaders (Adweek Book)
こちらは、消費財のブランド戦略において、チャレンジャーの戦略、つまり、2位以下の企業が成熟産業において成功する方法を紹介した書籍です。こちらの書籍において、以下の内容を前提として議論が進みます。
●マーケットリーダー(売上シェア1位)でなくとも成功可能
●しかし、フォローワー企業は、今後ますます淘汰が進む
●つまり、2位以下の企業は、単に生き残るためにも、チャレンジャーになる意外の方法は無い。(ただし、純粋なニッチャー戦略は議論の範囲外です。)
チャレンジャーが、マーケットリーダーに対して戦いを挑むときに、ベンチマークをすることがいかに不毛なことであるかをまず、説明してます。著書では、リーダーとチャレンジャーは全く別の生き物であるが如く、解説しています。その理由は以下の3つです。
1)認知度による優位性
一般的に、企業の認知度が増すにつれ、リーディングブランドは、線形ではなく指数関数的に上昇します。これは、2位以下の企業が自社の認知度を上げるための活動を試みても、結果的にユーザーの頭の中ではブランドンの相対的な順位はそれほど上がらず、見返りが薄いことを力説しています。
2)購買行動による優位性
ユーザが購買行動を起こす際も、リーディングブランドは得意な現象が確認されています。2位以下の企業の広告量の投下と、それに反応して顧客が店舗に足を運ぶ関係は、ほぼ線形的な相関性があります。ただし、リーダー企業のときは、比較的小さな広告量の投下によって他の企業よりもはるかに大きな効果を上げる傾向が確認できる。
3)購買頻度による優位性
これは、いわゆるダブル・ジャパディ(Double Jeopardy)現象です。つまり、リーディングブランドを購入する人は、そのブランドの購入頻度も多くなるという現象です。
上記の3つによって、リーダーは、2位以下の企業に対して圧倒的な優位性を享受する傾向があるのです。そのため、レーダー企業のROI(対投資効果)は、2位以下の企業よりもはるかに効率が高いと説いています。
このため、2位以下の企業は、リーダーの様子を見ながら小さな改善を積み上げる守りのフォローワー戦略をとっては、今後の成長どころか生き残りをかけることすら難しいとしています。つまり、チャレンジャーとしての戦い方をとるべきなのです。
上記が、本著の序論の部分です。以下、本論では次のポイントを説明してチャレンジャーの信条として、チャレンジャーが取るべき戦略を解説しています。
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早嶋聡史