マラソン大会の実施は地方に取って集客の絶好のツールではないでしょうか?
ほとんどのマラソン大会は、前日か当日のエントリーを行います。従って、魅力ある大会は遠方からの参加者にとって宿泊が前提となります。また、多くのランナーは独りで参加するのではなく、集団での参加や、応援者を伴っての参加となります。
つまり、一人のエントリーであっても、その取り巻きの連中までもが大会会場に足を運ぶ計算になります。
そこで考えるべきこと。何のためにマラソン大会を実施するのか?多くの地方都市は経済の活性化や、地元のPRを兼ね、強いては大会が無くてもその地方に遠方から再び来てもらいたいのではないでしょうか?しかし大会を滞りなく実施することがゴールになって、そこに来た人に対して十分に情報提供が出来ていないと感じます。
確かに、エントリーした時には、地元の情報が詰まったパンフレットや資料を沢山頂きます。しかしよく考えると、情報提供のターゲットがことなると思います。また、提供している情報も発散しているため、伝わりにくいです。
例えば、大会にエントリーすると、1週間くらい前にエントリー受付用紙と当日のコースマップやスケジュールなどが同封された資料が郵送で届きます。ここに同封されている資料は、当日に参加するランナーのための情報です。
ランナーは前日か、または当時に現地に行って受け付けを行います。受け付けは必ず本人が行く必要があるので、遠方からの参加者は殆ど宿泊する必要があります。
当日もしくは、前日に受け付けを行うと、ほとんどの大会では、大会会場の観光情報やその都道府県の情報が載っているパンフレットを同封しています。
ここまで読んで何で情報提供の仕方が違うのか?と思うかも知れません。それは全ての情報をランナーに提供している点です。
まず、ランナーは当日は走るので観光等をする時間は在りません。当たり前です。でも、付添で来る人は、スタートとゴールの間、殆どすることがありません。ランナーの視点で考えると、大勢で行きやすい大会とは、取り巻きの人間も走っている間も楽しめる大会です。
通常、フルマラソンで中級者程度であれば、一度スタートすると4時間はゴール地点に戻ってきません。となると、スタートを見届けた取り巻きの人間は3時間くらい時間をもてあまします。
ここで、この走らないけれども大会に参加している人に注目するのです。例えば、1週間くらい前に郵送する資料の中に、この人向けの情報を入れておくのです。つまり、コース周辺の観光情報です。例えば、スタートが8時30分だったら、9時くらい~12時くらいまでのイベントを企画して、その情報を載せておくのです。スタート地点周辺に観光ポイントがあれば、スタート地点からゴール地点までを基軸とした観光コースのモデルを用意しておきます。1時間コース、2時間コース、3時間コースなど、ランナーのスピードに合わせてコースを用意します。
すると、ランナーを見送ってから戻ってくるまでの時間を取り巻きの人間も楽しむことができます。
このようにランナーに注目するのは当たり前ですが、ランナー意外のお客さんにも注目することによって、何をどのように提供し、どのように情報をつたえると良いのか?いろいろとアイデアがでてくると思います。
早嶋聡史