前回まで、
“行きやすい所にばかり行っている”という問題を解決するには「営業マネジメントのありかたを変える」こと,具体的には、1)訪問計画を長い視点で考える。1)日常の指導は「行動予定」に対して行う。3)個々の顧客との取引の進め方を一緒に考える、でした。
つまり,営業マネジャーがマネジャーとしての仕事を確実に行う事です,しかもそれを適切なやり方で行う事が出来れば,目標達成の確率を上げることにつながります。近道はありません,地道にやって行きましょう。
今日は前回の続き,「年間行動計画」を立てるためのコーチングのシーンです;
上司:君のお客様の総数は何件だったっけ?
部下:総数ですか、約200軒です。
上司:すると管理対象の顧客は約40軒だね,どんな訪問計画を立ててるの?
部下:実はまだ立てていません,どうやって立てるのかよくわからなくて。
上司:今時間があるなら,ここで基本的な考え方を整理しておこう。資料を準備して。
部下:はい、分かりました。
上司:まず訪問回数の総数を考えてみようか,君の場合一カ月に何回訪問できるの?
部下:そうですね,一日5軒として,1週間に5日ですから,1か月で100回です。
上司:ちょっと待って,それじゃ余裕がないね,週に4日にしてはどうかな。
部下:そうですか,そうすると80回です。
上司:それで顧客をランクに分けたよね,A,B,Cランクはそれぞれ何軒だっけ?
部下:Aが5軒,Bが10軒,Cが25軒です。
上司:訪問頻度はどのように考えてるの?
部下:Aは月に4回,Bは月に2回,Cは月に1回です。
上司:4×5+2×10×1×25=65,全部で65回は管理先に充てるという事だね。
80回の訪問のうち,80%を主要な顧客に充てる訳だから妥当な数字だね。
部下:そういうことになりますが,他の顧客への訪問ができそうもないですね。
上司:80%以上の売り上げや利益を頂く顧客に,80%の時間を割くのは当然だよ。
これをもとにして,あしたの正午までに年間の訪問計画を立てて見せてくれないか。
部下:はい,分かりました。
こんな感じで進めて見ませんか?