早嶋です。
GWの前半、実家の長崎で仕事があり帰省していました。長崎では帆船祭りがおこなわれており、世界各国の帆船が長崎港に着岸していました。動画はロシア船籍の帆船がまさに長崎を出港している様子です。これだけ大きい帆船になれば、タグボードの力が必要なのですね。
早嶋です。
GWの前半、実家の長崎で仕事があり帰省していました。長崎では帆船祭りがおこなわれており、世界各国の帆船が長崎港に着岸していました。動画はロシア船籍の帆船がまさに長崎を出港している様子です。これだけ大きい帆船になれば、タグボードの力が必要なのですね。
早嶋です。
昨日の続きです。売上=客数×客単価というお話、そして客数は新規顧客と既存顧客、客単価は1点当たりの単価と複数購入による単価向上というように分けていきました。では、再度、したの例でオプションを考えましょう。
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年間来場者数1800万人、売上900億円の施設があります。このうち施設にお金を落としてくれる人は来場者の6割。さて、これだけの条件ですが売上を増加するために、どのような策をとりますか?
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まず、上記のケースを翻訳してみましょう。来場者数の6割が購入ということで、実際の顧客数を1800万人の6割、つまり1080万人(1800×60%)とします。次に客単価を考えましょう。1080万人の来場者(のべ)で900億円の売り上げなので単純に計算すると8333円(900億÷1080万人)ですね。
■客数-新規獲得
新規を増やすためには、来場者数を増やすだけではいけませんね。実際に購入していただけるお客さんを増やさなければ売上にはつながらないからです。これは盲点です。新規顧客を増やす場合、とにかく増やせ!という場合を多く聞きます。しかし、しかし新規顧客を増やす場合、通常、既存の顧客が離反しないように維持するコストの5倍かかるといわれます。つまり、やみくもに増やせではなく、実際に購入していただける新規顧客を増やせ!となります。すると、実際に購入していただける顧客はどのような人か?と更にターゲットが絞られるのです。新規獲得と言いながら多くの企業が何を持って新規か?を誰も理解していない場合が多くあります。当たり前のようで最も決められていない部分です。
さて、まずはともあれ5%程度の100万人の来場者を増やすことができたら、売上はいくらを予測できるでしょうか?簡単ですね。100万人の6割が購入すると考えると、客数は40万人増加です。これに客単価の8333円をかけると、増加分の売上を算出できます、33億円の売り上げ増です。
※来場者を5%増やすことができたら33億円の売上増加につながる
■客数-既存顧客
既存顧客。何を意味するのか?定義自体は意思決定する組織の中で共通の意味を持てばどのように捉えてもかまいません。例えば、1回以上、購入した方ととらえた場合。つまり、既存顧客は1080万人ということになります。
売上を増加するために、既存のお客さんに再び購入してもらうことが考えられます。例えば5%の既存顧客に再び購入してもらう、つまり54万人の方に再び購入してもらうことができたら売上はいくら増加しますか?簡単ですね、44億9000万円(1080万人×5%×8333円)、約50億円の増加です。
既存の顧客はすでに顧客データや、顧客自身が購買体験があるため、新規顧客のアプローチよりも購買につながる活動を取りやすいことは経験でもお分かりになると思います。
※既存顧客の5%にリピート購入してもらえれば50億円の売上増加につながる
例えば、来場者全員を既存の顧客として考えた場合。既存顧客は1800万人になります。売上を増加するためには、施設にお金を落としてくれるお客さんを5%増加することが考えられます。つまり、1800万人の来場者のうち5%に相当する90万人にお金を落としていただくのです。現在、来場者の6割のお客さんが実際に購入してもらっているので、この数字を65%に引き上げるという活動と同等です。
さて、購入率を5%引き上げたら売上はいくら増加するでしょうか?これも簡単ですね。90万人の方々が購入するようになるので、約75億円(1800万人×5%×8333円)の増加になります。
※購入率を5%増加したら75億円の売上増加につながる
■客単価
現在の客単価は一人当たり8333円でしたね。客単価を上げるためには、1点当たりの価格を増加するか、複数の商品を購入していただき、合計金額を大きくするかです。実際に、このケースで客単価を何らかの方法で5%上げることができたら売上増加はいくらになりますか?
現在の客単価8333円を5%アップするので増加分は416円です。そう、5%客単価をアップすることができれば、約50億円(8333円×5%×1080万人)の増加につながるのです。
※客単価を5%増加したら50億円の売上増加につながる
なんだか、だまされたような気になった方もいると思います。上記の数字が正確である必要はありません。物事を簡単に単純にしてモデル化することで意思決定の判断基準に用いるのです。今回はすべて5%という数字を用いていますが、どの数字を伸ばすことに注目しなければいけないのか?同じ売上増を上げるためには、どこに注目した方が自社のリソースを活用して実現できるのか?
簡易に考えることによって、複雑で見えなかったことが見えてくるのです。
早嶋です。
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年間来場者数1800万人、売上900億円の施設があります。このうち施設にお金を落としてくれる人は来場者の6割。さて、これだけの条件ですが売上を増加するために、どのような策をとりますか?
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この数字だけでは判断出来ないと考えないで下さい。このお話はあらゆる業界に当てはめて考えることができます。
多くの経営者や企画担当者は、売上を上げるために、新規顧客を増やす方法を考えます。新規顧客が来れば購入してくれる人が増えるという仮説です。そのためCMを打ったり広告を出したり、チラシをまいたり、様々な手段を講じます。勿論、売上を上げるための一つの選択肢です。では、選択肢として他に何が考えられますか?このような状況で、1つを考えて直に取り掛からずに、まずは可能性ベースでかまわないので選択肢を考えることをお勧めします。
例えば、売上を増加する。ということで、売上を増加することはどのようなことか?を考えます。最も単純に捉えれば、上記の例では来場者数×購買単価です。これは、売上=客数×客単価、ですね。売上を増加することは客数を伸ばす、客単価を伸ばすという大きく2つのアプローチがあることが分かります。
新規顧客を獲得するという考えは、客数を増加することの1つのオプションですよね。例えば、客数を増加するということで、客数をさらに細分化して考えてみます。今いるお客さん、つまり既存顧客。そして、まだ来場していただいていないお客さん、つまり新規顧客になります。上記の例では、客数は来場者数ではなく、購入者なので来場して購入していただけるお客さんを増やす、というオプションも出てきます。物事を分解してアレヤコレヤと選択肢を考えると、自社の資源にマッチした最も最適な方法を実行する確率が高くなります。また、もし策が成功しなくても次の手を打てるようになります。
例えば、客単価を増加するということで、客単価をさらに細分かして考えてみます。単価を向上するためには、1つの商品をより高いものを購入していただくことがあります。100円のお菓子よりも120円のお菓子といった具合です。また、1つの商品を購入する時に、別の商品も購入してもらうという考えもあります。100円のお菓子に20円のお菓子一緒にかっていただくことです。どちらも結果的に、100円の単価が120円になりますよね。