早嶋です。
ブログ「セグメンテーション①②③」に続いて時間軸のセグメントについてコメントします。
時間軸でのセグメンテーションと聞いて、「ワンダモーニングショット」を連想する方は多いと思います。ワンダは意外な切り口でシェア争いの激しい缶コーヒーでヒットを飛ばしている商品です。
ワンダの登場は02年10月。朝専用の缶コーヒーとしてそのポジションを不動のものにしています。そして、6年経った今でもそのポジションはぶれることなく消費者にすっかり浸透していますね。
ワンダの原料は香りとコクが深いアラビカ種の新豆100%を使用しています。そして、独自開発でコーヒーの豊な香りを逃がさない工夫をされた製法や渋みを抑えてキレ味を実現するモーニングロースト製法を採用するなど缶コーヒーそのもののこだわりも隠されています。
しかし、成功の要因は商品そのものに加えて絶妙なセグメンテーションです。セグメンテーション①~③でコメントしたとおり、その軸としては性別や年齢などの人口特性、住居地や勤務地などの地理的特性、購買量や行動スタイルなどの購買特性、などがあります。
ワンダが時間軸でのセグメントを行う前は、20代男性など年齢や性別によるセグメンテーションが主流でした。ワンダが朝という時間軸に着目した理由は明確な市場分析によるものでした。例えば、現代のビジネスパーソンの8割は朝型生活を希望している、朝の必需品は「ネット」「メール」「缶コーヒー」などが浮き彫りになっていました。更に、実際に缶コーヒーを飲むビジネスパーソンに絞って調査をしたところ、朝に缶コーヒーを飲む人が4割もいたのです。つまり、朝の需要は明らかだったのです。
そこで、激戦区といえどもぽっかりと明いた朝の市場に乗り出してあたかもブルーオーシャンを構築したのです。