早嶋です。
日常の経営判断の中で、確率で物事を判断しなければならない状況が多々あります。例えば、不確実性がはびこる中、自己資金を新規プロジェクトに投資するか否かなど。
この状況は日常生活にも当てはまるでしょう。そして、日常生活になればなるほど確率とは逸脱した判断をしている人が多いと思います。人間は正しい選択に役に立つ情報の全てを分析することも出来なければ、確率に即した計算を上手く行えるほど賢くないからです。
この事は思考の近道とも称されます。すばやく単純に、そして直感的に判断を行うことです。実際、直感的な判断は楽ですが、常に的確ではないというネガティブな点も否めません(この点に関してはブログ「ヒューリスティック」「後知恵バイアス」も参照ください)。
よくある例としてメディアが考えられます。メディアで何かの事件が大々的に報道されたとします。例えば、ギョーザ。すると大衆は、全てのギョーザに何か悪い印象を持つことでしょう。
例えば、飛行機事故が起きたとします。すると急に、「出張のときに利用する飛行機大丈夫かな?」と思うかも知れません。
鳥インフルエンザが毎日のように紙面を騒がせていたとき、鳥料理を食べるときに神経を尖らせています。
テレビで「納豆を食べると痩せる!」という番組があれば、次の日はスーパーから納豆が品薄になります。
冷静に考えると、明らかにおかしい。スポット的に報道されたことが、あたかも身の回りで起きているような感覚に陥る。しかし、当たり前に考えたり、普通に考えると、どうってことない。そう、よく考えることが必要だと思います。