早嶋です。
ブログ「マーケティングが欠乏した法人営業」でマーケティング・ロジックが不足していることについてコメントしました。
マーケティング・ロジックの第一歩は市場を科学的に捉えることでしょう。言葉にすると一見難しそうですが、3C分析やSWOT分析によって市場を科学的に眺める事ができるようになります。
3CやSWOTなどのフレームワークを使ってそれぞれの姿や各要素間の関係がどのように成っているのか?筋が通る形で説明できればOKです。そのためには、ある程度の細分化が必要になると思います。
例えば3Cの一つの要素、顧客に対しても小さく分類すると分かりやすくなるでしょう。分類した顧客セグメントごとに分析を進めることで大きく捉えたときには見えない発見があると思います。競合に関しても同様で、異なるタイプに分類する、自社の製品やサービスもタイプ別に分けてみる、などです。
これらの作業をボストンコンサルティンググループの今村英明氏は生物学者が森や森林を観察する様子に例えています。彼らはまず森を構成する動物、昆虫、植物、微生物などジャンルが異なる共通のグループに細分化します。そして、分類したくくりでそれぞれの生態や行動の特徴を観察します。
次に、一つ一つの動物や植物の間にどのような関連があるのかを、その関連の強さや弱さ、他への影響などを調べます。森の中での生態系がどのように繰り広げられているのかを丹念に調べていきます。
詳細に細分化して調べた結果を再度、組み合わせて森全体の構成を考える。経営を取り巻く市場環境を細分化して、その後全体を推測する。生態学者の分析に近いですね。
唯一の違いは生物学者は常に森の外から観察を続けますが、経営者は森の中に入って、その中で済んでいる生き物や植物に成りすまして森の中で生き残ることですかね。
市場を科学することについて抽象的に表現してみました。