早嶋です。
短期的なマネーゲームの繰り返し、極めつけのサブプライム問題に短を欲し金融危機によりリーマン・ブラザーズが破綻しました。ベア・スタンダーズの破綻からそこまで時間は経過していませんが、両社の置かれている立場に違いはありませんでしたね。ざっくり言って「ひどい」状況。
リーマン・ブラザーズの株価推移を見てみると07年初頭に80ドルを超えていた株価でしたが、08年年初は60ドル前後、そして2月、3月には急速に下落幅が拡大して破綻した9月は10ドルを下回る水準。いつ倒産してもおかしくない状態、つまり既に倒産という状態だったようです。
様々なところで影響を受けていると思いますが、日本の個人金融資産はそれでも1400兆円を超えています。そして、その中でも現金・預金に対する率は50%、保険準備金に対する率は15%。あわせて、1000兆円を超える資産が資金プールとしてあるということです。
この額はどの程度か?と調べて見ると、近年話題にのぼっている政府系ファンドであるシンガポールをはじめとする中東の産油国マネーを含めた全てをかき集めても300兆円くらいです。って事は、日本には個人の預貯金と生命保険だけをみても世界の政府系ファンド全体の3倍くらいの巨額の資金を有していることになります。
この資金を投資にまわそう!という声は多くで聞かれますが、これは短期的な投機ではなく、長期的な投資にという意味です。長期的な運用をみなが考えることで、現在のように一般家計が銀行や郵便局、保険会社にまかせっきり、そして恐ろしい低利の運用から脱せれば世界的な金融不安も全うな世界の成長に寄与することで大きな変化を与えられるかも知れませんね。
といってももっぱらの課題は、長期的な思考で運用をする金融商品が圧倒的に少ないことが問題ではあると思いますが。