早嶋です。
セグメンテーション(①、②)の続きです。②では、消費財のセグメンテーションの視点についてコメントしました。では、どのようにセグメント分けするのがよいのでしょうか?
ずばり、これには正解はありません。ただ、セグメンテーションをうまく行うと、同じような特徴を持った集団に分けることができます。この集団にうまく分けることができれば、その集団を想像しながら商品の仕様をどうしようか?価格をいくらに設定したらよいか?流通経路はどうしようか?もっとも効果的なプロモーションは何だろう?とマーケティング・ミックスを効果的に考えることができます。
セグメンテーションを行うときのポイントは、デモグラフィックとジオグラフィックの視点にサイコグラフィックスや購買行動の視点を重ね合わせることです。例えば、30代独身OLとデモグラフィックスのみでセグメントするのではなく、さらに絞り込んで、30代の女性でLOHAS志向など、先に紹介したセグメンテーションの視点を巧みに組み合わせることです。
ポイントは、絞り込み過ぎれば、特徴が浮き出してきますが、マーケティングミックスを考えていく上で複雑になります。そこで、うまい按配で分けていくことです。これはある意味マーケティングセンスが問われることですが、3つから4つの軸を重ね合わせればいい按配にセグメント分けできるのではないでしょうか。
それと、一般的なセグメント分けでターゲットを絞りこめば、競合他社も同様にターゲットを絞っている可能性があります。他社との差別化を図ったり、顧客に対して違ったポジショニングを提供するのであれば独創的かつオリジナルなセグメントの方法が必要かもしれません。仮に、類似のセグメンテーションに基づいた商品開発であれば、顧客にとって、企業間の明確な違いが見えにくくなるため、結局、価格勝負、つまり血みどろの闘いになるかもしれません。