早嶋です。
ブログ「ペルソナ」では、その有効性を紹介しました。例えば、ある商品のターゲットを想定する場合、ペルソナを活用することによって、より顧客志向に近いマーケティングが出き、さらにターゲット顧客のイメージ共有がより明確に行えます。
ペルソナは、上記以外にも、自社のイメージングを明確に行うためのツールとしても活用できます。例えば、ターゲット顧客にとって望ましい企業像をペルソナとして作成し企業は忠実にそれに従うのです。具体的な成功よりも先に、成功のイメージを創り出す発想です。
このペルソナ像を使ってイメージと実際を上手く融合している人物に、プリンセス・テンコー (PRINCESS TENKO)こと、引田天功がいます。米国のプロフィールでは「UFOに載って地球に降り立った」と紹介され、公式なプロフィールでも95年以降の全てのパーソナル・データを未公開にしています。
これは、95年11月より米国で放送されたアニメのキャラクター(引田天功)と実際の人物を融合すべく様々な規約を設けていることが理由だと思います。そして、その規約こそがイリュージョンと引田天功をイメージングするためのペルソナになっています。
例えば、引田天功がショウの最中に「スターファイヤー」と叫ぶのは、アニメの決め台詞だったり、年齢設定が24歳と言うことで老けてはいけなかったり・・・。実際にアニメの版権を持っている会社と引田天功との間には安全確保とアニメのイメージを守るため以下のような契約を2020年まで結んでいると言います(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』参照)。
●年齢設定 24歳
●太っても痩せてもいけない
●髪の毛の色は黒色で前髪の長さは規定の長さに従う
●話し声はミステリアスでなくてはならない
●化粧は指定された物を使用する
●電車に乗ってはいけない
●コンビニやスーパーへ行ってはいけない
●買い物は全て通信販売で買わなければいけない
●東西南北に一人ずつボディーガードをつけなければならない
●日本人と結婚してはならない(アニメの中でアメリカ人と恋に落ちる設定のため)
●他、全身100ヶ所の取り決めがあるとか・・・。
ここまで来るとやり過ぎ感がありますが、徹底している部分はイメージングのポイントだと思います。実際、デレッツ・L・アームストロング著書、Persona Principle(ペルソナの法則)では、イメージ・ファクターの6つの鍵キーのトップに「イメージが真実と固く結びついていること」をあげています。
IBMのダークスーツのように、多くの企業では確立されたイメージがあり、営業パーソンはその会社を代表しています。営業パーソンのイメージと会社のイメージが食い違ってはいけないのです。もし、超有名コンサル会社の営業パーソンであれば、絶対に会社の弱点をさらし出すような発言はしてはいけません。
設立して間もない会社であっても、高価な商品やサービスを提供しているとしたら?もし会社環境が魅力的でないと思えば、どのようなときでもクライアントをオフィスに通すべきではありません。スマートな車でなければ、少しはなれた駐車場に車を停めて絶対に見られてはなりません。高級腕時計をはめる余裕がなければ、統計をしないことをお勧めします。質の悪いスーツを着るのではなく、一着でも良いから上等のスーツを買って、度々クリーニングに出してでも、ベストな格好をするべきです。
ペルソナを使ったイメージング、自社やパーソナル・ブランディングに取り入れてみてはいかがですか?