早嶋です。
昨日から、長崎県の依頼で、ある産業廃棄物を処理(破砕分離)する中間業者の実態を調査しています。調査するにあたり、全国の都道府県及び政令市のHPからある資料を探していました。そのため、全国の都道府県庁と政令市のHPを一度に見る経験を行いました。
そこで感じたことです。お役所発想のHPと顧客志向のHPに大きく分かれています。しかも、如実に。事業を持続的な反映に導くためには、製品中心ではなく、顧客中心の発想を心がけ無くてはならない。ドリルの穴で有名なセオドア・レビット氏の言葉です。
都道府県のHPでは、「何を載せて見せればよいか?」と考えるのではなく、「顧客はどのような情報をどのような理由で探しているだろうか?」と思いをめぐらせるべきです。このような発想を1mmでも持てば、HPの構成や作りに深みが出て、顧客本位のページ作りが出来ると思います。
更に感じることは、各都道府県は、提供している情報は共通のモノがあるにもかかわらず、提供の仕方やフォーマットがバラバラです。これは、各都道府県が部分最適で行っているからでしょうか。
誰か(国)がイニシアチブをとって共通のプラットフォームの上に情報提供をする仕組みを作れば、ものすごく効率的に情報提供と情報取得が出来ると思います。このことについては、ITゼネコンでも触れましたが、怒涛もなく税金の無駄使いをしているようにしか感じられません。
企業では当たり前に行われていることです。例えば、マーケティングとセリングは異なります。ただ、見せればいい!はセリングの発想です。セリングは、既にあるものを顧客に勧めることですが、マーケティングは顧客が望むものを望む場所、タイミング、形、価格等で提供することです。
「載せておけば見るだろう」という思い込みではなく、必要とする対象ニーズを想定してHPを提供すると考えたときこそ、使い勝手のよいツールになると思います。企業は、その際に重箱の隅を突くような細部までのこだわりや注意を払っています。しかし、都道府県はどうでしょうか?
調査をしながらも、頭の中がクエスチョンマークになっていました。