早嶋です。
小さい頃、ケーキの分配は一大事でした。
3人兄弟の一番末でありながら平等を唱えていた私。そこで、喧嘩にならないケーキの分け方を研究しました。その打ち手とは、切った人と別の人が切ったケーキを選ぶと言うもの。3人の場合は、長男が切り分けて次男、三男の順に取っていく。そして最後に切り分けた長男が残りを取る。切った人が選ぶときと比較して納得度が高い分け方でした。
ところが、国が変れば考え方が異なることをケーキの切り方を通して学習します。得にスウェーデン式の分け方はまさに、カルチャーショックでした。
例えば丸いケーキがあったとします。そして5人で分ける場合。日本では5等分か6等分に分けて、分けたケーキを1つずつ配分します。しかし、スウェーデン式は違います。ケーキを回して各自が食べたい分だけ切り取っていくのです。
沢山食べたい人はもいれば、甘いものが苦手な人もいる。必要な人に必要なだけ与える、という考え方なのです。皆に同じ量だけ配ることが公平だと考えていた思考をゼロリセットしてくれたのを覚えています。
スウェーデンのこの考え方は福祉にも活きていると思います。例えばどんな障害者も自立して生活するようにサポートを受けるそうです。家族が面倒を見ることが困難な場合は、費用負担がかからないように国が責任を持つのです。
福祉が社会的な弱者のサポートという意味を超え、全ての人の生活の質を高めていく。どんな人も人として生活できるような社会を創る。根本的な思想の違いに驚かされます。