早嶋です。
「人が納得するには情報だけではなく、その背景(コンテクスト)が必要だ。」
アメリカの人類学者のエドワード・T・ホール氏の言葉(文化を超えて“>文化を超えてより)です。著書では情報と背景の割合は文化によって異なるとあります。
例えば、欧米人は納得するためにはより多くの情報を必要とします。毎日、”I love you.”といわなければ夫婦間が冷めてしまう!とは良く言ったもので、この理由も納得には情報(この場合、言葉)が必要なのでしょう。
例えば、日本人は納得するためにはより多くの背景を必要とします。以前、勤めていた会社の労働組合に意見するときは必ず、「その背景は?」と質問されていました。また、欧米人を相手に「言葉で説明しろ!」と言われても、うまくいくもんはうまくいくのになぁ・・・と感じる経験も多くありました。これは、情報を欲するか、背景を欲するかの違いにあるのでしょう。
納得するために情報と背景のどちらを多く必要とするかは、文化の違いの他にも、同じ日本人の間でもあると思います。そして、情報をより多く必要とする人と、背景をより多く必要とする人がいる場合、その違いを理解していると場のコントロールが旨く行くでしょう。
話が抽象的な人には、「具体的には、どんなことがありますか?」と質問をすると良いし、逆に言葉が多くて意味が分からない場合は、「つまり、このようなことですか?」と要約するのです。
実際に体験すると、云うは易しで結構タフなコミュニケーションになりますが。