早嶋です。
本日は、長崎の有家(ありえ)というところで終日仕事でした。海の向こうには天草、山側は普賢岳、青と緑コントラストがとってもきれいなところです。
今朝の日経に「白熱電球の製造中止へ」という記事がありました。ご覧になられましたか?これは、温暖化対策の一環として、家庭やオフィスの照明で使われる白熱電球について、電力消費量が大きくエネルギー利用効率が悪いことより、国内での製造・販売を数年以内に中止するという記事です。
京都議定書の約束期間が来年から始まるのを受けて、家庭やオフィスで発生する温室効果ガスを少しでも減らす動きの一つですね。
白熱電球が製造されなくなれば、電球形の蛍光灯が代替品になるでしょう。現状はといえば、蛍光灯タイプの販売価格は白熱電球の10倍以上と高いので現在の普及は白熱電球の1/5程度です。
ただ、白熱電球と蛍光灯形の電球のライフタイムでのコスト計算をすると蛍光灯タイプの電球の方がコストメリットがあります。それは、消費電力が凡そ1/5、寿命は10倍になるからです。
例えば60形の白熱球と蛍光灯形電球を比較してみましょう。白熱球の価格を100円、蛍光灯形を1200円とします。寿命は、白熱電球の10倍の10000時間なので、同じ寿命で考えると白熱電球の10個分なので価格は、1.2倍高いことがわかります。そして、消費電力を考えると、白熱電球は54Wに対して電球形が10W、約1/5の電気代。
つまり、価格は1.2倍かかりますが、電気代は1/5ということなので、電球形の方がコストメリットがある事が分かります。
それなのに何故、普及が1/5程度なのか?理由は2つあると思います。1つは、消費者が上記の理屈を知らないこと。もうひとつは、上記を理解していても、1つの電球を買うのに白熱電球の12倍のお金が一気に出て行くこと。です。後者の理由は、損失回避性という行動で知られています。人は、将来の価値よりも、現在の損失の方にウェイトをおいて考えるのです。
さて、皆さんはどちらの電球を使っていますか?