早嶋です。
本日は、BPS・リーダー養成・マーケティングの第三回目でした。マーケティング・ミックスについて各参加企業の経営層の方々と議論をしながらポイントを説明させて頂きました。参加者の方々、お疲れさまでした。
マーケティング・ミックスの中の価格において、価格変化と需要がどのように、どの程度影響するのか?はマーケターとして興味がある所です。これは、商品の弾力性を把握しているか?ということに置き換えることが出来ます。
一般的に、価格が高くなれば需要は減少して、逆に価格が低くなれば需要は増大する傾向があります。価格変化に対して、需要がどのように変化するのかを、需要のか買う弾力性といいます。
物理学を学んだ方は、弾力性というとピンとくると思います。需要の価格弾力性を式で表すと次のように表現できます。
需要の価格弾力性=需要の変化率/価格の変化率
需要の変化率=需要の変化/変化する前の需要
価格の変化率=価格の変化/変化する前の価格
通常、価格と需要は反対の動きをします。例えば、価格が上がれ需要は下がります。そのため、需要の価格弾力性は負の値になります。そこで、需要の価格弾力性は絶対値で表現し、需要の価格弾力性が1を越えれば、弾性的といい、1未満の場合、非弾性的といいます。
例えば、ある期間にAの商品は価格を15⇒10に下げたところ、需要は100⇒105に増えたとします。また、Bの商品も同様の期間に価格を15⇒10に下げたところ、需要は50⇒150に増えたとします。
Aの商品とBの商品の需要の価格弾性力を計算してみます。価格の変化率はどちらも、15⇒10ですので、
価格の変化率=(15-10)/15=0.33
Aの需要の変化率=(100-105)/100=-0.05
Aの需要の価格弾性力=0.05/0.33=0.15<1
これより、Aは非弾力的需要、つまり価格の変化に対して十分な需要の変化が無いことがいえます。
同様に、Bの需要の価格弾力性を求めると、
価格の変化率=(15-10)/15=0.33
Bの需要の変化率=(50-150)/50=-2
Aの需要の価格弾性力=2/0.33=6>1
これより、Bは弾力的需要、つまり価格の変化に対して十分な需要の変化があることがいえます。
上記の理論では、価格設定を行うさいに需要の価格弾力性を把握しておけば、より有利な価格設定が出来ることが分かります。