早嶋です。
本日は盛りだくさんの1日でした。午前中、来年度のBPS東京のカリキュラムを考える、その後、「中世博多うどん」の市場開拓委員会なる会議にアドバイザーとして参加。夕方から植木町商工会(熊本)に移動し「経営戦略の立て方を考える」セミナーを行いました。
中性博多うどん市場開拓委員会の皆様、植木町商工会の青年部の方々、どうもお疲れ様でした。
『戦略的ブランド・マネジメント』の著者ケビン・レーン・ケラーによれば、「ブランディングは精神的な構造を創り出すこと、消費者が意思決定を単純化できるように、製品・サービスについての知識を整理すること」と定義されます。
ブランドの所有は企業にありますが、実際のブランド価値は、消費者の頭の中(イメージ)や感情に所有されることを示しています。そのため、ブランディングで、消費者の中で知覚・認識されるブランドの差異は重要なポイントです。
中世博多うどんをブランディングするとしたら?という視点で考えて見ました。大きなストーリーとして、次のような流れで考えていく必要があると思います。
1)ブランドの目的を明らかにする
例えば、中世博多うどんの認知を得ることなのか?博多のうどんの消費を拡大する事なのか?など、ブランディングの目的を明らかにする事です。
2)ブランドのターゲット・オーディエンスを明らかにする
例えば、博多の人、観光客、日本人、外国人などです。ブランディングを行う上で1)の目的を達成するために最もコミュニケーションが取りやすいグループを絞る作業です。
3)ブランド・アイデンティティを確立する
ターゲット・オーディエンスに、そのブランドから何を感じてもらい、何を考えていただきたいか?アイデンティティを確立していくフェーズです。例えば、ターゲット・オーディエンスに対して、中世博多うどんを○○○として感じてもらいたい、或いは、○○○として見てもらいたい。の○○○を考える作業です。
4)ブランド・プロミスを考案する
ここでは、そのブランドがどのようなベネフィットを持っているのかを考え、ターゲットに印象付けるための方法を決めていくフェーズです。例えば、中世博多うどんの購買活動によって、博多のうどんのPRにお手伝いができますよ!などです。
5)ブランド・ポジショニングを絞る
競争相手よりも、どのような点で優れているかを考えるフェーズです。例えば、対ラーメン、対讃岐うどん、或いは対蕎麦、かも知れません。中世博多うどんを明確にするために、競争相手と比べてどのような立ち位置(ポジション)なのかを明らかにして、それをターゲット・オーディエンスに伝えていく方法を考えます。
6)ブランド・エレメントの選定。
中世博多うどんのロゴやスローガン、色使いやアイコンを考える作業です。キャラクターや音楽、看板、広告、包装など、全てのブランド・エレメントは一貫性のあるものを使うべきだと思います。例えばこの作業に対して、コトラーとケラーは6つの要因を示しています。
「覚えやすいこと」「いみがある事」「感じが良いこと」「横展開が出来ること」「順応性があること」「保護できること」です。これに加えて五感まで刺激できたらパーフェクトです。
今回の取り組み、どのような展開になるのか楽しみです。