早嶋です。
中国のネット検索最大手の百度(バイドゥ・ドット・コム)は、ソニーの前会長である出井氏を社外取締役に起用したと発表しています(本日のnikkei参照)。
百度のCEO、Robin Li(李彦宏)氏は「出井氏を取締役に迎えられて大変うれしくおもっている。出井氏は企業のリーダーとしての経験を持ち合わせている。出井氏の参加により、百度は積極的に日本での検索プラットフォームを発展させていくことを信じている」とコメントしています。
今回の出井氏の起用は、百度の海外戦略の一環です。百度の海外戦略として、欧米に進出せずに、先ずは日本市場に注力するようです。そのため、今後も日本の役員クラスをヘッドハントして現地化戦略を進めると予想できます。
CENT Japanの記事を参照すると、出井氏の起用は、「百度の国際化戦略の中で重要な一歩となり、日本市場での市場開拓に一役買う」という見方と、「出井氏の就任は日本における百度の知名度を高めるため」という見方があります。
一方、マーケットの反応は出井氏の登用をかっているようです。百度は米ジャスダックに上場していますが、出井氏のニュースが報じられた26日から株価が値上がりを続けています。
さて、ネット検索の百度、中国ではどんな地位にあるのでしょうか?中国の市場リサーチ会社、iResearchが発表している検索エンジンに関する調査リポートによれば、百度の国内のシェアはトップで66.2%、次いでGoogleが21.2%、そして3位はYahoo!で2.9%となっていました。注目すべき点は、百度は毎年シェアを伸ばしており、Googleはほぼ停滞ぎみ、Yahoo!がシェアを落としている状況である事です。これを見る限りでも、中国におけるネット検索は圧倒的に百度が強いことが分かりますね。
さて、この百度、日本語のサービスも開始しています。興味がある方は、百度の検索サイトを覗いて見てください。
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