早嶋です。
ル・コルビジェのLC4、シェーズロング(Chaise Lounge)。さて、これだけでイスを想像する事ができた方がどのくらいいらっしゃるでしょうか?おそらく、イス好きでなければ何の事だかさっぱりだと思います。
ル・コルビュジエ(Le Corbusier)は、建築家です。彼は、スイスで生まれ、フランスで主に活躍しました。本名はシャルル=エドゥアール・ジャンヌレ。建築関係やデザイン関係の方は、彼が近代建築の四大巨匠(フランク・ロイド・ライト、ミース・ファン・デル・ローエ、ヴァルター・グロピウスと共に)である事は周知の事実ですね。
LC4、シェーズロング。建築家であるコルビジェは、建築する家にあった家具のデザインも手がけていました。LC4はその中でも名作椅子として呼び声が高く、世界的にも知名度の高い作品です。こちらの作品は、コルビジェのアトリエでデザインが進められていたチャーチ邸の為にデザインされた家具でした。
シェーズロングは、休息をテーマに、人間工学による曲線の算出や毛皮の算定まで、実にこだわりを持って仕上げられた作品(椅子)です。この椅子は、現在も、人気が高く、リ・プロダクト製品として、当時のデザインを忠実に再現した製品として、高級家具のカッシーナや、その他の工房で販売されています。
さて、そのLC4。念願かなえてやっと購入。LC4の欲求から実に1年半、長い道のりでした。消費者行動論では、消費者がモノを購入するまでのプロセスをフレームワークで考える事があります。今回のLC4の購入仮定に当てはめて見ました。
○問題認識のフェーズ
消費者が商品を購入する場合は、必ず、消費者の中にある問題が存在します。消費者行動論では、商品はその問題を解決するための方法である、と考えるからです。例えば、外食するための問題は、「お腹がすいた」「流行のレストランがどのような店か気になった」「彼女といい時間をすごすために」と人によってそれぞれです。
今回の私の問題は、「本を読むためのリラックスできる椅子」でした。
問題認識の程度は、購入する製品の内容によって違ってきます。例えば、繰り返し購入するような日常品なんかは、無意識のうちに考えていますが、滅多に買わない家や車などは、「こんな家がいい」「こんな車がいい」というニーズの裏に、必ず問題が潜んでいるのです。
○情報検索
さて、一度、問題を認識すると消費者は、その問題を解決する方法を探すために、情報検索を行います。当然、こちらも認識する問題の度合いによって深さが異なります。日常品であれば、情報検索はお店の戸棚かもしれません。また、車や家などは、実際に見たり、話を聞いたり、ネットで知らべたリ、実際に使っている人の意見を聞いたり様々です。
今回は、まずネットで調べてみました。当時は、ロッキングチェアーをキーワードに調べていたのですが、検索を繰り返すうちに、LC4や他の椅子が候補に上がってきました。実際に、大塚家具やカッシーナに行って、様々な椅子を体験しました。見て触って、店員に話を聞いて、カタログをもらってまた調べて・・・。さらに、また家に戻って、暇があったらネットで検索という繰り返しでした。期間にして実に半年程度。
○評価・選択
上記の情報検索では、LC4を買いたい欲求が生まれたのですが、どこの工房で買うかに大いに迷いました。LC4などの、巨匠といわれるデザイナーズ家具は、いわゆる本物を買うことが出来ません。しかし、リプロダクトを買うことはできます。評価・線t無くのフェーズでは、どこのリプロダクトを買うかが大きなポイントでした。
リプロダクトとは、コルビジェの作品のように、商品デザインに対する意匠権が切れた製品をオリジナルに忠実に復刻したリ商品をさします。コピー?と考える方もいるかも知れませんが、違います。コピー品は、意匠権があるものを違法に販売目的で複製した物のことをさすからです。
評価・選択で悩んだのは、価格、工房のブランド、デザインの忠実性、品質等です。比較的価格の安いものは、選択していくときに、複数の要素を比較・検討することはありませんが、今回の買い物のように、滅多に買わないものに対しては、選択する要素に無意識のうちに点数をつけていき、最終的に総合判断を行います。(右脳型選択と左脳型選択参照)
結局、価格、忠実性、品質の順に優先順位をつけて総合的に判断しました。実に、半年程度、長い時間をかけて評価・選択していました。
○購買
購買は、ネットです。アマゾンで本を買うようになってから、椅子や本棚など、実際の品質が確認できるものは、ネットで買う習慣がすっかり付いています。
評価・購買から、「これにしよう!」と決断してからは即決です。無論、決めるまでに半年かかって増すので、即決という言葉はおかしいですが。
○購買後評価
消費者は、自分の買った商品に、「購入したことに間違いが無いか?」と心配になる生き物です。自動車の宣伝で、走り抜けた後ろ姿を移すCMが多いと思った事はありませんか?自動車を買った人は、自分と同じ自動車を街中で見かけたとき、その車を目で追いかける習性があります。無意識のうちに、自分の購入した車は間違いなかったんだと、納得しているのでしょう。そのため、後姿で終わる絵を意図的に入れて、最後に会社のロゴを入れるCMが多いのです。
私はと言うと、椅子に座って、ブログでそのことを書いて、再度、HPで検索して、浸っているところです。
—ブログマーケティング第5弾、ただいま実験中!—
実験の詳細は、ブログマーケティング『第1弾!』『第2弾!』『第3弾!』『第4弾!』『第5弾!』をご覧ください。
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