早嶋です。
昨日の紙面にコマツがハイブリッド型の建機を世界で初めて販売するとありました。ハイブリッドと聞けば、トヨタのプリウスを想像することでしょう。こちらは、ガソリンと電気モーターの組み合わせによって動くエンジンを載せた車です。
今回のハイブリッド型建機は、ディーゼルエンジンと電気モーターの組み合わせで動く建設機械です。コマツは、まず油圧ショベルと呼ばれる代表的な建機でハイブリッド市場を形成します。
建機の業界では、コマツは世界第2位。今回のハイブリッドの投入で最大手の米キャタピラーを追撃する目論みです。建機の世界で、環境・燃料技術が競争条件に加わることは重要な意味を持つと思います。コマツ調べでは、今回投入するハイブリッド型の油圧ショベルは、従来機種と比較して軽油使用量を3割削減する事ができるようです。販売価格は従来の2割増しなので、使用年数が長い建機では、このランニングコストは魅力的です。
今回、注目するポイントは、ハイブリッドを構成する主要部品である、キャパシターと呼ぶ逐電装置と電気モーターをコマツで設計している点でしょう。他の日本の建機メーカーでも、日立建機や住友建機など、ハイブリッドの開発を進めています。今後、日本勢によるハイブリッドの技術が先行することが予想できます。
ハイブリッドの開発を進める社会的な背景には、2011年から導入される大気汚染を防止するための排ガス規制の導入が決まっている事があります。この規制は日米欧で第4次排ガス規制として導入されます。今回のハイブリッド対応の建機の販売は、業界に先駆けた動きでした。
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