早嶋です。
トヨタの生産方式=かんばん方式、という発想をする方が多いと思います。トヨタのかんばん方式を世に中に広めたその立役者は、元トヨタ自動車の副社長、大野耐一氏です。
大野氏は、商品の価格とコストを決定する際に、特徴的な考えを持っていました。大野氏による価格の決定方法は次の3つです。
1)売価 - 原価 = 利益
2)利益 = 売価 - 原価
3)売価 = 原価 + 利益
上記は、せべて同じ式を移項したモノですが、大野氏によれば3つそれぞれを使い分けています。
1)は、初めに顧客が買える価格を設定して、それを実現するために原価を徹底的に削減して利益を得る考え方です。顧客の値ごろ感を大切にした考え方です。
2)は、確保する利益を決定します。そして、それを基準に売値を決めていく方法です。
3)は、原価に利益をのせる方法、いわゆるマークアップ若しくは、コストプラス方式です。
価格の設定に対して、他には競合他社の価格を基準に決める方法もありますが、大野氏の見解は、1)を重視するべきだ、です。つまり、顧客の値ごろ感を非常に重要視しているのです。顧客が買える、または、買いたくなる価格を決めた後に、徹底したコスト削減で原価を圧縮して、利益を出すようにしていくのです。
この考え方がトヨタ方式に浸透していることは言うまでもないですね。これが原点で、「乾いた雑巾を絞る」といわれる徹底したコスト削減を日々実現しているのです。トヨタの生産方式の原点は、まさに顧客志向なのです。
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